最近頻繁に出てきますが、イマイチよく分からない用語、
『QE』について簡単にご説明します。
QEとはquantitative easing（量的緩和）のことで、
FEDが事実上のゼロ金利下において採用してきた
非伝統的なバランスシート拡大措置の総称を
指して呼ばれます。
大量の長期国債やMBS（不動産担保証券）などを
市場から買い取ることで、そのアナウンスメント効果、
需給改善効果を通じて買い取り対象資産の市場価格
上昇を促すと同時に、民間金融機関に潤沢な流動性を
供給して積極的なリスクテイクを促すことも狙った措置です。
ただ、バブル崩壊後の未曾有のバランスシート調整圧力、
厳しい金融規制などを背景に金融機関の積極的なリスク
テイクはもはや期待できない状況となっており、その実体
経済の刺激効果に関しては懐疑的な見方が増えてきて
いるようです。
＜過去のQEと株価動向＞
QEの実体経済刺激効果は限りなく薄いはずですが、
その割には過去のQE1（09年3月～10年3月）、
QE2（10年11月～11年6月）実施時において
かなり持続的に株価が上昇し、その終了とともに
株価は調整局面入りするという展開が示現しました。
これは、QE3採用観測の高まりとともに株価が一定期間
ポジティブに条件反射する素地が可能性あることを示す
ものです。
今回もQE3の可能性が取りざたされていますが、
株式市場はポジティブに反応する期待が持たれますね。
ただ、為替相場でUSDにどう作用するかは不透明です。
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