昨晩13日のNYは、35.50ドル高の1万2145.74ドルでひけた。最初、2月の小売売上高の減少、カーライル・キャピタルの破綻懸念で、200ドル近く急落していたが、格付け会社から金融機関の損失はで尽くしたという話がでて、持ち直したということらしい。しかし日足の転換線12155にはやはり届いておらず、目先でも下降トレンドは転換していない。流動性を供給しようとする当局の必死の奇策にもかかわらず、金融機関の破綻不安がでてきており、個人消費は悪化、住宅の差し押さえも増えており、アメリカ株が上がる材料はほとんどない。月足ボリンジャーはいぜん下に大きく広がっており、長期トレンドはまだ下げの勢いが強い。FRBはさらなる金利下げを強いられ、実質マイナス金利にすることになるであろう。
しかしアメリカの経済の底打ち感や金利の下げ止まりがみえてこないと、日本の方は金利を下げることができない以上、日米の金利差はどんどん縮まるほかなく、ドル安円高はなかなかとまらないであろう。懸念していたとおり、ドル100円割れが現実となったが、まだとまった感じがまったくでていない。ボリンジャーでは、日足、週足、月足いずれもマイナス2σとなっており、円高がさらに加速しかねない形状である。
そこで日経平均。昨日は427円安の12433でとまった。最安値を更新して、底に穴が大きく開いた状態だ。NYが少し戻したので、今日は反発するといいのだが、為替が100円にまでなってしまっているので、日足転換線12882あたりまで戻せる力があるとはちょっと考えにくい。戻せないとまたずるずるっと下にいってしまう可能性もある。12179がつき足の雲の下限だが、これを割るとさらにしんどくなる。あまり考えたくないが、もし円が95円ということになれば、計算上はあと1000円近く下げることになり、月足の遅行線の雲の下限あたりまでいく悪夢のような状況になる。為替をにらんで一喜一憂ということになるだろう。