巨額の不良債権に苦しむスペインの銀行救済をめぐる欧州連合(EU)のユーロ圏財務相の緊急電話会合は9日、協議を終え、スペインに対し最大1千億ユーロ(約10兆円)の金融支援を行う用意があることを盛り込んだ声明を発表した。
スペインのデギンドス経済相は同日、マドリードで記者会見し、近くEUに正式に支援を要請すると明らかにした。
支援は、不動産バブル崩壊で巨額の不良債権を抱えた銀行の救済によりスペイン政府の財政が悪化し、EUへ全面的な支援を求める事態に陥るのを未然に防ぐための予防措置。同国政府が速やかに銀行に資本注入できる態勢を整える。【ブリュッセル共同】