いくらPIIGS支援したところで、PIIGS自体の景気好転がなければ焼け石に水。
金融緩和拡大+財政中立がなければ、PIIGS諸国は景気好転、不良債権拡大抑止とならない。
金融緩和不十分+緊縮財政強要なのだから、不良債権累増で、果てしなく支援が必要になる。
ドイツでは支援疲れとか愚痴が出ているらしいけれど、その原因は、実のところ、ドイツ自身の(PIIGSへの)緊縮財政強要やら金融緩和拡大反対姿勢にあります。
支援疲れだからIMFにお願い、というのは筋違い。
諸悪の根源はドイツ。
今のスキームでは不安定な状態は収まらない。
安定性は、ECBがどれだけバズーカを撃つか、ドイツがどれだけそれを黙認するか次第である。
当面は、ギリシャの選挙が終わって、チキンレースが暫く続いて、それからスペインやらでの綱引きがありつつ、何らかのバズーカ、、、という流れになるのでしょう。
未だ、先は長いけど、市場をフォールさせないためのリップサービスを交えながら、やり過ごしていくのだと思います。
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期待インフレ率の推移、住宅市場のナイアガラ状況を見るに、米国の緩和姿勢も後追い気味である(QE3は若干遠のき?)。
現下の世界経済の不安定性は、明らかに各国の金融緩和不足にある。
バブルに懲りて、未だ景気低迷局面(しかも不良債権残存)なのに、緩和控えめ、後追いになってしまっているのが問題なのです。
だから、不良債権処理が進まず、『金融緩和は時間稼ぎに過ぎない』なる迷言が流布するようになる。
実際はその逆で、緩和不十分ゆえ不良債権処理が進まず、時間稼ぎの効果しか得られてないのです。
未だ緩和不十分ゆえ、通貨価値が高すぎ、それゆえ債務負担が重くなって不良債権処理が進まないことが問題なのに、『ジャブジャブの金融緩和』なる妄言が徘徊してたりする。
90年代の日銀ほどの超大ポカでないが、やはり似たようなミス(より軽めのミスですが)を繰り返してます。
(補足) 今のような、フォワードルッキングでない金融政策スタンスだと、事後のバブル、バブル崩壊は防げないのではなかろうか?
前回リーマン同様、引き締めが遅れてバブルを大きくし(2008前半の商品市況)、慌てて引き締め、バブル崩壊、、という事態になるだろう。 学者総裁の限界。
生身の経済では定量分析よりも定性分析が重要。