アジアさんのブログ

最新一覧へ

« 前へ2892件目 / 全4662件次へ »
ブログ

スペイン:救済回避模索、ドイツと綱引き-G7電話会議へ

スペイン:救済回避模索、ドイツと綱引き-G7電話会議へ



  6月4日(ブルームバーグ):ドイツのメルケル首相のザイベルト報道官は4日、スペインは必要なら支援を求めることができるとの考えを示した。危機解決に、救済とは異なる方法を求めるラホイ・スペイン首相の懇願を却下した形だ。

スペインの銀行問題が一段と悪化することやギリシャのユーロ圏離脱可能性を市場が警戒する中で、主要7カ国(G7)の財務相と中央銀行総裁が5日に欧州債務危機についての電話会議を実施する。カナダ政府が4日明らかにした。

ラホイ首相は2日、危機解決の新たな道筋の1つとして、銀行資本増強に向けた欧州全域での中央集権的な「銀行同盟」を支持する考えを示した。一方、メルケル独首相は同日、ユーロ共同債には「いかなる状況下でも」同意しないと表明し、危機対応のもう1つの選択肢を閉ざした。

メルケル首相のザイベルト首席報道官は4日ベルリンで記者団に対し、「ユーロ共同債に類似した」選択肢は「何年にもわたる」欧州統合のプロセスの後で初めて想定可能になると言明した。さらに、域内救済基金からの「支援を活用し、それに伴う条件を受け入れることを決めるのは各国の政府だ。これはもちろんスペインにも当てはまる」と論じた。

レーン委員

一方、フランスのモスコビシ財務相と欧州連合(EU)欧州委員会のレーン委員(経済・通貨担当)はこの日、銀行同盟への第一歩としてユーロ圏の恒久的な救済基金に政府を通さず直接銀行に資本を注入することを認めるべきだと発言。ドイツに譲歩を迫る圧力を強めた。

レーン委員はブリュッセルで、「政府と銀行の連鎖を断ち切る手段としてこれを検討してきた」とし、「銀行への直接資本注入という代替策を考慮することが重要だ」と語った。

独財務省のコットハウス報道官によれば、銀行同盟に関して独政府は欧州連合(EU)の提案を見極めたい考えだ。同報道官はベルリンで記者団に「銀行同盟という言葉にはさまざまな異なる概念がある」とし、さらに「さまざまな文脈で使われる言葉であり、さまざまな解釈がある」と指摘した。

また、ドイツのメルケル政権を支える連立与党は「ユーロ圏の銀行の安全を確保する全ての手段は準備が整っている」ことを強調すると、独政府が電子メールで声明を出した。

救済要請報道

ドイツのメルケル首相とショイブレ財務相はスペイン政府に救済の受け入れを促していると、独誌シュピーゲルが今週号で伝えた。スぺイン紙パイスは3日に、EUもスペインに支援受け入れを迫っていると報じた。

ザイベルト独政府報道官は「支援が必要とされるならば、欧州には準備があること、欧州が結束を示すこと、支援の制度ができていることを誰もが知っている」とした上で、「しかし、その決定をするのはスペイン政府のみだ」と述べた。

一方スペインでは、与党国民党のマリア・ドロレス・デ・コスペダル副党首がマドリードで記者団に、「スペインは自力でこの状況から抜け出すことができる」と言明した。

コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。