5月29日(ブルームバーグ):中国は今年の景気減速に対し、世界的な金融危機時に対応したような大規模な景気刺激策を導入する方針はない。同国国営の新華社通信が29日報じた。
新華社は経済政策に関する記事の7段落目で、「中国政府の方針は極めて明確だ。高い経済成長を目指して新たに大規模な刺激策を実施することはない」とし、「成長安定化のための最近の取り組みは、3年前の古いやり方の踏襲にはならない」と説明した。
温家宝首相が先週に成長重視の方針を示したことから、中国が6四半期連続で鈍化見込みの経済の支援を強化するとの観測が広がっていた。クレディ・スイス・グループとスタンダードチャータードのエコノミストらは28日、刺激策は2008年に発表された4兆元(約50兆円)規模を下回る公算が大きいとの見方を示した。