お酒を飲むときにトマトを一緒に食べると、血中アルコール濃度が低下する―。こんな結果が、アサヒグループホールディングスとカゴメの共同研究で明らかになった。トマトが体内の酵素を活性化させる。両社が25日発表した。
研究で行った実験では、トマトジュース缶3本(約480ミリリットル)と焼酎約100ミリリットルを同時に飲んだところ、トマトジュースを飲んでいない場合と比べて、血液中のアルコール濃度が約3割低下することが確認された。体内にとどまるアルコール量が約3割減少した計算となる。
体内からアルコールが消えるのに必要とした時間も、トマトジュースを飲んでいないときよりも50分程度早まった。トマトをそのまま食べても、ジュースとほぼ同じような効果が得られる。
このメカニズムを調べるため別に行った動物実験では、トマトに含まれる成分によって、アルコール代謝に関わる酵素が活性化されることが分かった。
両社は「トマトと一緒にお酒を飲むと、酔いの回りが緩やかになり、飲酒した後の酔いざめも早まる可能性が示された」と指摘している。