金
16日のNY金相場は4営業日続落。ギリシャがユーロ圏離脱を余儀なくされるとの懸念からドルが上昇した事で、代替投資先としての金の需要が減退し売りが加速し、大幅続落した。中心限月の6月限は、前日比20.50ドル安の1,536.60ドルと、終値ベースは2011年7月7日(1,530.60ドル)以来、約10カ月ぶりの安値となった。金は弱気相場入りの瀬戸際に来ている。前日にフランスのオランド新大統領とドイツのメルケル首相が、ギリシャのユーロ圏残留を希望する事を訴え、同国の支援で緊密に連携する方針を表明したものの、まだまだ先行き不透明感は著しく。安全資産として米債やドルを求める傾向が強まっており、金は軟化している。本日の東京金相場は、為替動向を眺めながら、3,980円を挟んだ展開となる見通し。週間見通しで説明した、窓埋め辺りまでの突っ込みがあれば買い拾いたい。
方向性 押し目買い
日中取引レンジ 3,980円~4,015円
大豆
16日のシカゴ大豆は、現物高や旧穀に対する中国への輸出需要の噂を背景に続伸した。中心限月の7月限は9.00セント高の1,422.00セントで取引を終えた。米農務省が発表する最新の週間輸出成約高は100万~140万トンとなり、この内の40万~50万トンを旧穀が占めると取引業者らは予想している。期先限月はユーロ圏債務危機への懸念が圧迫要因となった。また、中国国家穀物油糧情報センター(CNGOIC)は、2012年の同国大豆生産高が前年比7%減の1,300万トンに留まるとの予想を明らかにした。収入拡大への期待から、農家が作付けをトウモロコシにシフトしている事が背景となっている。過去最高に膨れ上がった、ファンド筋の買い残も少しづつ整理が進んでいる模様。押したところは買いで対応したい。
方向性 押し目買い
日中取引レンジ 42,650円~43,250円
池末