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ストップ戦略の立て方

MDRの芝一樹です。
前回は中期売買プランでトレーリングストップを利用する時にはストップの設定方法が重要で、一律○%という様な位置に置くべきではないこととその理由について解説しました。今回は具体的にどのようなストップ戦略を使えば効果的に利益を伸ばすことができるのかについて解説したいと思います。
まず前回の復習になりますが、トレーリングストップのストップ位置を一律に設定することの問題は、様々なボラティリティを持って動いている銘柄の全てに単独のストップ基準では対応できず、トレンドの途中で手仕舞いをして取れるはずの利益を取り逃してしまったり、逆にストップ位置が遠すぎて低減できるはずの損失を出してしまったりする事がある、という点でした。
トレンドの途中で手仕舞ってしまうことを防ぐためには、ノイズとも言えるトレンドそのものの動き以外の価格変動を無視できる位置にストップを置くということが重要です。これを実現するためには対象銘柄のボラティリティを調べ、その変動の大きさを元にストップを設定するという戦略が有効です。ボラティリティをはかるための指標としてはボリンジャーバンドやATR(アベレージトゥルーレンジ)等が知られています。
ボリンジャーバンドは比較的動きの激しい指標であるため、自分の戦略に合わせて-2σ、または-3σをストップ位置にすれば良いでしょう。ATRは単純に-1をストップにすると効率が悪くなってしまうことがあるため(急にノイズが大きくなったときなど)、-X倍(Xは戦略によって可変)をストップ位置として使うことをおすすめします。
逆に遠すぎる位置にストップを置かないようにするためには、上記のボラティリティストップの他にトレンドのラインをまたいだら強制的にストップするという条件をつける方法があります。中期売買戦略はトレンドそのものの動きを利益に変える手法であるため、トレンドラインを不利な方向にブレイクするような事態が発生した場合にはすぐに手仕舞う必要があるのです。また、一定期間トレンドに乗ることができれば、トレンドストップに引っかかってもそのトレードが損失を出すことはありません。
このように、中期売買戦略ではプロフィットテイキングよりもストップの戦略を駆使して利益を出していく必要があるのです。逆を言えばプロフィットテイキング(特に「○%の利益が出たら手仕舞う」というようなもの)は使うべきではないでしょう。これは仕掛けた時点においてはトレンドの長さは全く見当がつかないため、最後までトレンドに乗ったときにどのくらいの利益になるかはわからないためです。
ストップによって利益を確定する手法はどうしてもポジション保有中の最大利益よりもやや評価が下がったところで手仕舞うことになってしまいます。しかしそれでも、取れるはずだった利益を自ら限定してしまうよりはよほどましだと言うことができるでしょう。
今回は中期トレードの手仕舞い戦略についての解説でしたが、多くの個人投資家の皆さんは短期トレードを行っているのではないかと思います。短期トレードは中期トレードとは利益を出す仕組みが全く異なるため、今回紹介したような手仕舞い戦略は用いるべきではないことに注意してください。トレーディングに関する情報は、短期、中期、長期といった取引スパンによって何を重視すべきかが全く異なります。正しい情報の活用方法をお伝えする無料投資講座を開講していますので、興味のある方はぜひ受講してみてください。
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