金
週明け14日のNY金相場は続落。欧州の債務危機が深刻化しているとの懸念を背景にドルが上昇した事で、代替投資先としての金の需要が減退した。ドルは対ユーロで3か月ぶりの高値となった。総選挙後のギリシャ政局混乱を背景に6月の再選挙が濃厚となっている他、ユーロ圏当局者が前例のないユーロ加盟国離脱が現実となった場合の影響などを検討し始めているとの観測が浮上。また、スペイン・イタリアの10年物国債利回りが高水準で推移している事や米金融大手JPモルガン・チェースの巨額損失など先行き不透明感からリスク回避の動きが強まり、安全資産である金ではなく、ドル買いに向かった。更に、米商品先物取引委員会(CFTC)が11日に、投機筋のロングポジションが2008年以来の低水準になったと発表した事も金相場の圧迫要因となった。一時4か月半ぶりの安値を付け、年初からの上昇分を帳消しにした。本日の東京金相場の日中取引は昨日同様に下値模索の展開か。
方向性 押し目買い
日中取引レンジ 3,987円~4,037円
大豆
週明け14日のシカゴ大豆は、ドル高と世界経済への不安などから手じまい売りなどが先行し、6週間ぶりの安値をつけた。米国の作付け進捗状況に対する楽観論と、農務省の3月末の予想よりも大豆の作付けが増えるとの見通しが、新穀を圧迫した。ギリシャがユーロ圏を離脱する可能性があるとの懸念によって、投資家は安全資産の買いを進め、穀物を含むリスク資産の圧迫材料となった。また、週末に中国が金融緩和措置を発表した事も、世界経済に対する不安感を強めた。本日の東京市場は下値模索の展開。ここからの安値は買い拾いたいところである。
方向性 押し目買い
日中取引レンジ 41,800円~42,550円
池末