金
10日の東京金相場は、NY金が前日に心理的な節目の1,600ドルを割り込んだ事と、NY金時間外取引が軟調に推移している事などから、売り優勢の取引となった。頭の重たい展開が続いているが、これで売りが一巡したとは言い切れず、欧州情勢次第では、もう一段の下落も考えられる。一方で、1,600ドル近辺では、中央銀行の現物買いや中国の現物買いなどが確認されていて、相場の下支え要因となる事が期待されている。香港特別行政区政府の発表によると、中国が1~3月に香港経由で輸入した金の量は、前年同期の6.9倍に当たる135.5トン。この時期の金相場が1,600~1,700ドル台で推移していた事を考慮すると、現在の1,600ドル割れの水準では中国による現物買いが入りやすいとの観測もあり、大きくは売り込みづらい局面でもある。いずれにしても、ギリシャを始めとする欧州問題への不安感などから、様子見の姿勢が広がっている事もあり、先行きは不透明な状況となっている。前日の出来高は、取り組み対しての比率から見ると、ある程度の整理がついたと考えられる。押し目は買い拾いたいところである。
(17:00)ユーロ圏ECB月例報告
(17:30)(英)3月鉱工業生産
(20:00)(英)BCE政策金利発表
(21:30)(米)新規失業保険申請件数
(22:30)バーナンキFRB議長講演
(25:30)ゼーリック世界銀行総裁講演
(27:00)(米)4月月次財政収支
本日は相場を大きく動かす可能性がある、指標、講演などが予定されている。
方向性 押し目買い
夜間取引レンジ 4,047円~4,155円
池末