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中国共産党が党大会を数カ月延期

中国共産党が党大会延期を検討、権力闘争激化の観測も




5月9日、中国共産党指導部が、秋に予定している第18回党大会の開催を数カ月延期することを検討していることが明らかに。写真は共産党旗。昨年6月撮影(2012年 ロイター/David Gray) [拡大]  【北京 9日 ロイター】 中国共産党指導部は、秋に予定している第18回党大会の開催を数カ月延期することを真剣に検討している。関係筋3人が9日、明らかにした。

 開催が延期になれば、指導部交代を控え内部の権力闘争が激化しているとの観測が強まる公算が大きい。

 関係筋によると、これまで9月か10月を予定していた党大会を11月から1月の間に開催する方向で検討している。党大会で発表される新指導部の移行期間を短縮することが主な目的だという。

 新指導部体制が始まるのは来年3月で、党大会を延期すれば移行期間はこれまでの最大6カ月から2─4カ月に短縮される。

 また別の関係筋は、開催を延期すれば、共産党の最高意思決定機関である中央政治局常務委員会の規模をめぐり、さらに議論する時間が確保できると明らかにした。

 胡錦濤国家主席の勢力は9人で構成される常務委員会を7人に減らしたい意向だが、11人への拡大を求める声も上がるなど、意見が対立している。

 関係筋は「第18回党大会の準備は完了していない。(共産党は)冬まで延期することを検討している」と述べた。

 中国の政治学者Liu Junning氏は、党大会が延期された場合、薄煕来氏失脚の事後処理について党が決定する必要があるためとの見方を示した。

 薄氏は指導部入りが有力視されていたが、英国人ニール・ヘイウッド氏殺害の容疑者として妻の谷開来氏が浮上した前月、重慶市共産党委員会書記に続き、党中央の職である政治局員、中央委員からも職を解かれた。

 薄氏の政治生命が事実上断たれたことで、常務委員会入りを目指す内部抗争が激化しており、綿密に練られた中国の指導部交代プロセスに誤算が生じているとみられる。

 そのため薄氏事件に続いて党大会が延期される事態となれば、中国政界に狂いはないとみていた金融市場に一段と懸念が広がる恐れもある。

 国務院新聞弁公室および共産党の広報部はコメントを拒否した。

2012/05/09 6:39

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