2012年3月期決算発表が相次ぎ、日経平均ベースの予想EPSの値が大きく変わってきた。4月末まで430-450円ほどで推移していたが、5月に入ってからは570円台に上昇してきた。5月2日現在では579円である。これを基に日経平均のフェアバリューを簡易計算してみる。10年国債の利回りを0.9%、株式リスクプレミアムを5%、日本の長期的な名目GDP成長率をゼロ%(甘いかも?)と見積もると日経平均の理論値はざっくり計算で9,813円となる。
PV=579/(0.59-0)=9,813円
この9,813円から海外発の不安要因や過度な円高不安分だけマイナスとなり、9,400円程度まで下げていると見ることができる。逆に言うと、海外発や円高の不安要因が緩和されれば、9,800円くらいまでは戻る可能性が高いということだ。しかし、それは直ぐには期待できなさそうである。先週発表されたアメリカの非農業部門の雇用者数増が市場予想(約16万人)を大きく下回り、11万5千人となったことを受けて失望売りが殺到し、米国株は大幅下落した(DJIA -168.32 @13,038.27, NASDAQ -67.97 @32,956.34)ためだ。上記フェアバリュー9,800円レベルを市場参加者の過半数が同意していれば、月曜日の日本株は大きく下げて始まるだろうが、直ぐに切り返して陽線で終える銘柄が多そうな気がするがはたしてどうなるか?騰落レシオも60%台へ突入する可能性が高い。