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東芝(6502)の研究 ②

1回目で紹介したシステムおよびそのパラメーターの具体的な内容を下記にまとめた。

 

回帰関数分析:Forecast関数を使い、前日までの7日間の高値・安値から当日の高値・安値の予測値を求め、その平均値を予測中心値とする。同様に高値・安値の標準誤差を求め、予測中心値からのずれがその平均値の3倍以内であれば、これまでのトレンド内それ以外であればトレンドが変化したものとみなして、順張り(逆指値成行注文)で仕込む。次に反対のトレンド発生のときは返済と新規の仕込みを同時に、即ちドテンする。平たく言えば、過去数日のトレンドから大きく外れたら新しい波動の始まりとみなす。その手段としてForecast関数とSTEYX関数を使う。

新値法:これは単純で判りやすい。過去N日の高値を上に超えれば買い、安値を下に超えれば売り。毎回ドテンで逆指値成行注文を入れる。ここで採用したNは2、即ち2日新値での運用。市場の思惑が強く入り乱れる展開の銘柄では1日新値が有効。これは昨年震災後の東京電力が3ケ月で6倍の実績をあげたことでも証明されている。東芝は短期なら2日、長期なら20日がよい結果を残している。ただ、昨年の東京電力のような訳には行かない。

日経追従新値法:新値法ではトレンドに反する注文のときはダマシが多い。これを避ける手段としてトレンドに沿った方向の注文だけを採用する方法がかなり有効である。トレンドの判定にはその銘柄のトレンドを表す指標(モメンタムや移動平均線の交差など)を使う方法と日経平均など市場全体に沿う考え方がある。東芝の場合は市場全体に沿う方が成績はよい。下記データの具体的条件は2日新値と39日指数平滑平均線(EMA)と終値の位置による判定のコンビネーションである。39日という半端な数字は指数平滑平均を求めるファクターがすっきりした数字(0.05)になるためである。

MAの交差:MAとは移動平均線。ここでは世の中で一番ポピュラーと思われる5日線と25日線によるゴールデンクロス(GC)・デッドクロス(DC)を検証した。サインが出たら翌日の寄値でドテン売買する。

EMAの交差:普通の移動平均線の代わりに6日と30日の指数平滑平均線を採用した。指数平滑平均線はエクセル上では設定日数の変更が楽なので、適切な条件を探しやすいというメリットがある。

かぎ足:昔から知られた順張り手法なので説明はほとんど不要であろう。終値が1%以上逆向きに変化したら次のラインに移動して、前のラインの肩を超えたらサイン発生とし翌日の寄値でドテン売買する。

MACD:5日と20日の指数平滑平均の差(MACD)がMACDの9日移動平均を上に抜いたとき買いサインと判断する。サイン発生の翌日の寄値でドテン売買する。

順張り4種:単一の順張り指標ではダマシが多いので、4種の指標がすべて反転したらトレンド変換とみなす。サイン発生の翌日寄値でドテン売買する。4種の指標とは ①20日回帰直線の傾き ②15日新値 ③20日モメンタム ④5日と20日の指数平滑平均の交差

逆張り(買いのみ):ある雑誌に紹介されていた逆張りを検証してみた。25日移動平均線からの乖離が14%以上でかつ5日移動平均線からの乖離が4%以上のとき。具体的には前日までのデータに基づき、翌日終値がいくらであればこの2つの条件を満たすか計算し、この値で指値買い注文を入れておく。寄値がこの値であれば成約、そうでない場合安値がこの値を下回れば(同値はNG)成約とする。清算は①+15%での利確 ②ー5%でのロスカット ③仕込み後①②の条件を満たすことなく30日目を迎えたときの寄値。清算後は5日間新規仕込みはしない。

RSI:代表的な逆張り指数。一定期間の値上がり幅の合計を値上がり幅と値下がり幅の合計で割ったもの。よく使われるのは14日RSIで、標準的な基準は20以下で買い80以上で売り。下記のデータは東芝の過去12年間のベスト条件「14日で14以下86以上」の運用結果である。 

 

 

 



           買→売  売→買  手数料等 合計損益 買数 買益 売数 売益 勝率
回帰関数分析 3,300,000 3,137,000 -2,832,434 3,604,566 191  89 191 85 45.5%
新値法      5,356,000 5,286,000 -6,601,716 4,040,284 365  133 366  138 37.1%
日経追従新値   6,802,000 5,980,000 -5,832,426 6,949,574   150    59  174   69 39.5%
MAの交差         1,484,000    996,000 -1,298,763  1,181,237     71    29    73   29 40.3%
EMAの交差      1,247,000 1,177,000 -1,345,874  1,078,126     62    20    63   20 32.0%
カギ足(1%)     3,546,000 2,563,000 -1,777,467  4,331,533   108    41  107  46 40.5%
MACD                  902,000    592,000 -2,623,626 -1,129,626   151    49  147  54 34.6%
順張り4種         1,979,000 2,052,000    -806,911   3,132,085     47    17    47  22 41.5%
逆張買いノミ   3,844,000                       -420,759   3,423,241     27    12                44.4%
RSI                    5,104,000 4,606,000    -719,505   8,990,495       9       7    10    9  84.2%

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