三井化学岩国大竹工場の爆発事故で、工場が立地する山口県和木町と岩国、大竹両市は22日、爆風の衝撃による窓ガラス破損など計457件の建物被害を確認した。
和木町は町消防団員が町内を巡回。国道2号沿いにある飲食店経営中本一馬さん(63)=同町和木=の店舗の金属製玄関引き戸3枚がへこみ、ガラスが歩道に散乱するなど、218件の建物被害を確認した。
岩国市では市の依頼を受けた地元自治会がガラス割れやシャッターが曲がるなど148件を把握。大竹市は市民から報告があった民家81件と、市が市営住宅などを点検した10件の計91件で窓ガラスの破損などを確認した。
現場から北約6・2キロの大竹市玖波の民家をはじめ、南約3キロの岩国市麻里布町のビル、西約1・8キロの和木町の民家など広範囲で窓ガラスが割れるなどの被害があった。2市1町はさらに被害が拡大するとみている。
【写真説明】爆発事故でガラスが割れてゆがんだ工場近くの食堂の戸=22日午前4時40分(撮影・高橋洋史)