島根県吉賀町の学校給食で13日に出されたツナサラダから包丁の破片が見つかった問題は、未発見だった破片とみられる金属片が中学生の体内から発見される事態となった。町教委が破片の混入を把握後、生徒が精密検査を受けるまで約7時間を要しており、宗内正照教育長は14日の記者会見で「対応が遅かった」と陳謝した。
町教委によると、異物混入に気付いた吉賀中の3年男子が13日午後0時50分ごろ、教師に連絡。約30分後、給食を調理した学校給食七日市調理場で、菜切り包丁の刃先が欠けていることが分かった。
町教委は同日、残飯を調べたり、調理場内を捜したりしたが、破片は見つからなかった。生徒は午後8時から町内の病院で検査を受け、胃から金属片が見つかった。
翌14日に益田市内の病院へ入院した生徒は検査を受け、大腸に破片を確認した。排便で破片が体外に出るのを待ち、胃腸の状態を詳しく調べるという。
町役場で記者会見した宗内教育長は「生徒は体調不良を訴えておらず、破片は体内よりも調理場内にある可能性が高いと考えていた。生徒の精密検査を早く行うべきだった」と釈明した。
町教委によると、刃が欠けた包丁は9日に使い始めたばかり。同じ時期に購入した同型の包丁の使用を取りやめた。
