kabukabumanさんのブログ
☆☆☆株式投資で成果を出せない人の共通点と対策<その⑤>
「買ったら下がり売ったら上がる」という経験が多い人
「買ったら下がる、売ったら上がる」は誰もが普通に経験することなので、自信を失くす様なことでもありません。
なぜなら個人投資家の多くは情報キャッチが遅れるので、売り場の後列に並ぶことが多いからです。
しかしこういう経験が余りにも多い人は少し工夫をする必要があるでしょう。
買ったら下がる、売ったら上がる理由は幾つかあると思います。
(1)投資家が買いたくなる銘柄は、業績良し、財務良し、成長性良し、配当良しといった
三拍子も四拍子も揃った銘柄です。
しかし好決算、上方修正、復配などのサプライズを知ってから売り場に並ぶと
自分が買った後に買う人は極僅かです。
そのため買った途端株価は頭打ちとなり
機関投資家の利益確定や思惑が外れた個人のロスカットが原因で下がります。
(2)個人が買いに殺到する時は、機関投資家にとって絶好の売り場であり
個人が売りに殺到する時は、逆に絶好の買い場になります。
ですから買ったら下がり、売ったら上がるという現象は、むしろ当然のことだと思います。
もしサプライズ発表前に明らかな出来高増が認められる銘柄は
大口の介入が考えられるので、追随して買うよりむしろ空売りする方が有効な場合もあるでしょう。
因みに仕手筋が提灯買いを誘導するのも、個人の買いを誘うためなので理屈は同じです。
(3)弱気が支配している時は売買を躊躇うことが多く、売り場の列に並ぶタイミングが遅れます。
真ん中辺りに並べばまだ勝機はありますが、後方に並ぶと買った時が高値です。
弱気になっている時は、相場を休む、開き直る、或いは自分の意思と逆の取引をするなどして
思考回路をネガティブからポジティブに切り替える必要があります。
トレードで成果が得られるのは大抵の場合、強気と弱気のバランスが保たれている時です。
(4)例えば上方修正や好決算が発表された直後に株価が下がることがあります。
この様な現象は人気や期待が先行していたために起こるので
一ヶ月くらい遡ってチャートや出来高を確認して置くことが大事です。また買い長の銘柄も要注意です。
さらにいくら好決算でも、株価は今後の業績を織り込みに行きますから
次期の業績予想が期待値より低い場合も同様の現象が起こります。
つまり普段から投資家が注目している企業や、業績予想に慎重な企業の決算時持越しは
ある程度リスクを覚悟しておく必要があるでしょう。
<対策>
①得意分野の銘柄を買う(自分の仕事や趣味に関連がある企業は情報のスピードや質に於いて有利)
②深追いしない(買った銘柄が思惑と逆の値動きをしたら素早く撤退する)
③後方に並ぶくらいなら逆の取引をする
④事前のチャート分析で買い手の期待値を予測する(事前に大きく上がっていたら見送る)
⑤次期の業績予想が控え目な企業は決算時の持越しを避ける(逆に四半期決算前は買い)
業績や成長性に過度の期待をする人
こういう人は特定の銘柄を買いたいと思った時点で、市場評価を上回る期待をしてしまう恐れがあります。
しかも買いたい気持ちが強ければ強いほど、市場評価との格差が拡大し
投資したその日から、思惑通りに動かない株価に首を捻ることになるのです。
さらに株価の動きが予想に反すると「そんな筈はない」という気持ちが先行し傷口をも拡げてしまいます。
中でも、最も危険なタイプは銘柄に惚れ込んでしまう人で
業績や株価のストーリーを自分描いてしまう傾向があるので要注意です。
こういう人は投資家よりも演出家の方が向いている様な気がします。
結局株価は自分ではなく他人の評価で動く訳ですから、個人的な期待や予想はむしろ邪魔者で
素直に期待して良いのはポジティブ・サプライズが発表された当日だけでしょう。
自分の期待度と市場の期待度にギャップを感じたら、速やかに方向転換することが重要です。
他人の意見に左右され易い人
株式投資では「人の行く裏に道あり花の山」という格言がある様に
常に他人と同じ行動をしていては成果を出すことは出来ません。
つまり大衆の行動に追随すると、早い者勝ちの世界ですから個人に勝ち目は殆どありません。
個人の買い場は機関投資家の売り場だと言いましたが
まさに周囲が買いだ買いだと盛り上がっている時にこそ勇気を持って逆の売買が出来る人が
数少ない個人投資家の勝ち組に残れるのだと思います。
周囲の意見に流され易い人の殆どは、判断材料が少ないか、もしくは決断力に欠ける人です。
判断力は情報の量、決断力は経験の量と相関することから
相場の歴史と自らの経験が頭の中に整理されていなくてはなりません。
それでも咄嗟の判断に迷う人は、マニュアルを作り、常に傍に置いておくと良いでしょう。
「たら・れば」の多い人
「たら・れば」は個人投資家にとって大敵です。
なぜなら後悔を引きずると次の取引に悪影響を及ぼすことがあるからです。
株式投資の後悔がもたらすものは焦りと自信の喪失で、これが最も怖い負の連鎖を招く原因になります。
「たら・れば」は自分自身に対する言い訳なので
殆どの場合実行しようと思ったのにやらなかった自分自身の責任ですが
少し工夫をすれば解消することが可能です。
但しやろうと思ったが決断出来なかったのか、最初からやるべきことに気付かなかったのかは大違いです。
先ず決断力が欠けている場合ですが、決断力は四つのの要素に分解することが出来ます。
物事を順序良く整理する力、思考を継続する力、情報を取り出す力、情報を応用する力
これを株式投資に当て嵌めて考えると、順序良く整理する力はマニュアル化によって補うことが出来ます。
つまりマイ・ルールを細かく決めておけば良いのです。
思考を継続する力は売買の範囲を狭めることで、思考の分散を防ぐことが可能です。
極端な例ではワントレード一銘柄や一銘柄だけで乗り降りする方法もあります。
必要な情報を取り出す力はどのタイミングでどの様な情報が必要なのかを
予めマニュアル化しておくことでカバー出来ます。
例えばデイトレを行う場合、移動平均線(5本・25本線)、MACD、ストキャなどの指標が
どの様に変化した時が売買のタイミングなのかを即座に判断出来る様に
予めマニュアルを作っておくといった具合です。
最も難しいのは応用力ですがこれは場数を踏むしかありません。
何度も同様の経験をする中で、成功体験と失敗体験を書き留めて整理しておくことが大切です。
応用力はこうした経験の蓄積と情報の量によって養われます。
次にやるべきことに気付かなかった場合の対策は一つしかありません。
つまりケースごとの対応マニュアルを作り、常にマニュアルを見ながらトレードすることです。
「たられば」はその時々でベストを尽くしていなかったために生まれます。
即ち不注意や怠慢の結果ですから、常に「やるべき事は全てやったか?」、「漏れはないか?」を
自問自答しながらトレードに臨むことで解消出来るのではないかと思います。
自分には投資の才能が無いと思っている人
投資家としてスタートラインに立った時は、向き・不向きがトレードの結果に影響することはあるでしょう。
しかし投資家にとって重要なのは才能(センス)ではなくスキルです。
最終的には人一倍努力して、より多くのスキルを身に付けた人が勝者になれると思います。
そのためには自分自身の弱みが何かを知らなくてはなりません。
それすら分からないという人は本当に投資には向かない人だと思います。
「投資は一に勉強二に勉強、三・四が努力で五は自戒」
常にスキルアップに努め、時に自分を戒める姿勢が成果獲得の条件ではないでしょうか。
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