(問題)
時効に関する次のA~Eの各相談に関して、民法の規定および判例に照らし、「できます」と回答しうるものの組合せはどれか。
Eの相談:「叔父は7年ほど前に重度の認知症になり後見開始の審判を受けました。配偶者である叔母が後見人となっていたところ、今年2月10日にこの叔母が急逝し、同年6月10日に甥の私が後見人に選任されました。就任後調べたところ、叔父が以前に他人に貸し付けた300万円の債権が10年前の6月1日に弁済期を迎えた後、未回収のまま放置されていることを知り、あわてて本年6月20日に返済を求めましたが、先方はすでに時効期間が満了していることを理由に応じてくれません。この債権について返還を求めることができますか。」
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(解答・解説)
E.できます。
時効の期間の満了前6箇月以内の間に未成年者又は成年被後見人に法定代理人がないときは、その未成年者若しくは成年被後見人が行為能力者となった時又は法定代理人が就職した時から6箇月を経過するまでの間は、その未成年者又は成年被後見人に対して、時効は、完成しない(民法第158条1項)。
また、債権は、10年間行使しないときは、消滅する(民法第167条1項)。
これらの規定を本肢にあてはめると、まず貸し付けた債権の時効の期間の満了日は6月1日となるが、後見人である叔母はその6箇月以内の2月10日に急逝しているので、新たにEが後見人として就任した6月10日から6箇月を経過するまでの間は、時効が完成しないことになる。
したがって、Eはこの債権について返還を求めることができる。
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