MDRさんのブログ

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調整入りした日本市場

日本の株式市場は明確に調整入りしているようです。先週初めの時点ではまだ曖昧だったのですが、今振り返ってみれば直近の最高値を記録した日の出来高が異常に小さく、これは相場の上値を買い上がる勢力がなくなってきていることを示します。MACDなどの相場転換点を探すテクニカル指標はかなり高いポイントでデッドクロスを形成し、RSI、ストキャスティクスといったオシレーター系の指標も値を下げ始めています。
ただ、気をつけなければならないのは「調整=下落」とはならない、ということです。相場参加者の過熱感が冷めれば警戒感が薄れて再度買いの空気が広がるため、過熱感が収まれば必ずしも下落していなくても調整は調整です。下落せずに調整することを市場では日柄調整と呼びますが、特に今回のような勢いの強かった相場ではこのタイプの値幅を伴わない調整が起こる可能性にも気をつけなければなりません。
値幅を伴わない調整が発生するのには様々なメカニズムがありますが、一番多いのはそれまでの上昇の勢いが強く、出遅れと感じている投資家が高値であっても買う、というケースです。また、強い節目の価格がすぐ下にあり、このラインは割り込まないだろうと考えた投資家が買いを入れる、というケースも考えられます。現在の相場はこのいずれの条件も含んでいると言えるでしょう。
ただ、10,000円というラインは良くも悪くも目立つラインで、日経平均株価がこのラインを割り込んでくると一気に下落する可能性があります。これは10,000円という節目を超えたから、という理由で流入していた資金が一気に引き揚げられるためで、先週の金曜日から昨日にかけての日経平均はとても重要な局面にあると考えられます。
今後の投資戦略ですが、まずは目先の株価がどう動くのかを見極めることが第一でしょう。下落するのであればその後の再上昇にも勢いが付きますし、買いのタイミングもとりやすいため、多くの投資家にとって最も動きやすいのが、十分な値幅の調整が発生するシナリオです。大きく下げずに日柄調整となった場合には買いのタイミングが難しいのですが、この場合は直近高値のブレイクアウトで判断して順張りで仕掛ける投資をすることになります。
システムトレーダーは自分の運用しているシステムが逆張り型のシステムなのか、順張り型のシステムなのかでシグナルの出るタイミングや銘柄が全く異なってきますので、自分のシステムの特性を再度見直し、市場の流れを見ながら投資タイミングを待ちましょう。
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