6753・シャープ

ライムさん

シャープ・パナソニック・ソニーどれも日本を代表する家電企業だ。
3つの企業に共通するのは最近の業績が思わしくなく社長が交代すること。

しかし、最近の日経平均は好調でソニーなんかはなんとか株価があがりはじめてきて、自分もつい先日少しばかりの利益を出した。
しかし、シャープはチャート的にみても今は苦しいのではないのだろうか。

ヤフーニュースに社長が変わっても問題は山積みだという旨の記事が載っていたから抜粋しておく。
たしかにチャート的に見ても自分だったら今は空売りかな。


ヤフーより記事抜粋


経営トップの刷新で大幅赤字からの転換を図るシャープ<6753.T>だが、多くの難題が待ち構えている。最大の課題は、液晶パネル工場の減損リスクだ。また、米アップル<AAPL.O>向けの液晶パネルの出荷が遅れていることも懸念材料。

 

これに加え、2013年9月に2000億円の転換社債(CB)償還が待ち受けており資金調達も課題。奥田隆司次期社長が次の決算発表までに公表する経営戦略で明確な解決策が求められそうだ。

 

奥田常務執行役員は4月1日付で社長に昇格する一方、片山幹雄社長は代表権のない会長に就任する。14日の会見で片山社長は「過去最大の赤字になり株主には大変申し訳ない」と語るなど引責退任の色が濃い。奥田氏に社長就任の打診をしたのは3月上旬で、ソニーが2月1日、パナソニックが2月28日に社長交代を発表した後になっての決断とみられるが、巨額赤字を計上する家電3社とも経営陣を刷新することになった。

 

シャープの最大の問題は、液晶工場の巨大な生産能力。アジアメーカーの台頭やパネル市況の低迷で販売力が追いついていないため稼働率が上がらない。堺工場(大阪府堺市)は第10世代と呼ばれる世界最大のマザーガラスを使用しており、第6世代の亀山第1工場(三重県亀山市)、第8世代の亀山第2工場(同)も技術力では新鋭の工場だが、いずれも超円高で巨大能力を持つ国内工場を運営するのは限界に近づいている。

 

 

<堺工場の減損リスク>

シャープは2月1日の決算発表で、堺工場の稼働率を1―3月期から稼働率を50%に落とす計画を発表した。昨年秋まで片山社長は、米国市場で60型以上の超大型テレビが好調として高水準の稼働を保っていると説明していたが、一転して減産を発表したことに市場関係者の厳しい声が出ている。

さらに堺工場では減損リスクが指摘されている。09年10月に投資額3800億円を投じて建設した巨大工場。資産価値は公表されていないが、市場の試算では、年間の減価償却額を500億円程度と見積もって現在およそ1800億円程度とみられている。これに対して仮に未稼働分の50%を減損するなら減損額は約1000億円。今期中に減損を決定すれば、過去最大の赤字がさらに膨らむ。

 

シャープと同じようにテレビ不振に苦しむパナソニックは今期、液晶パネル工場とプラズマ工場の減損に踏み切って2650億円の構造改革費用を計上する。これに対し、現在までのところシャープが減損を見送ることができているのは、堺工場の運営を子会社(シャープディスプレイプロダクト)で行っているためだ。パネル子会社の損益は開示されていないが、液晶パネルの市場価格が下がっても社内間取引で同子会社を黒字に保つことは可能。ただ、部門間取引で調整すればテレビ事業の損益が悪化する。今期のシャープのテレビ事業は赤字の見通しだ。

 

 

<減産解除の見通し立たず>

シャープは堺工場の減産は9月末まで継続するとしているが、それ以降も稼働率を引き上げられる見通しは立っていない。好調な60型以上の超大型液晶テレビの販売が伸びれば稼働を引き上ることができるが、堺工場の60型以上のパネルの生産能力は年間400―500万枚にも及ぶ。超大型テレビの販売が好調と言っても今期は150―200万台程度。来期に販売増を見込むとしても、生産能力を埋めるまでの伸びは難しい。

 

10月以降の供給先をどこまで確保しているかが明らかにはなっていないのが現状で、シャープは電子黒板「BIG PAD」を発売するなど業務用を含めてパネル供給先の拡大に努めているが、大口顧客の確保が最大の課題だ。

 

一方で「片山社長が頻繁にアップルを訪問している」(業界関係者)との指摘もある。アップルが「iTV(アイティビー)」としてテレビ市場に参入するのは間近とみられている中で、シャープがアップルに液晶パネルの提案を始めているという。アップルのテレビ参入は不明な点が多いが、シャープがiPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)に続いてパネルのサプライヤーとして食い込むことができれば稼働問題は一気に片付きそうだ。

 

 

<アップルへの供給に遅れ>

またシャープは、亀山第2工場でも昨年12月から一部の操業を落としている。テレビ用パネルの需要減が要因だが、同工場では、タブレット端末用の中小型液晶の生産に切り替えて稼働率を高める計画。その中心はアップルのアイパッド向けの中小型液晶で、来期に向けての切り札になっている。

シャープがアイパッド向けに供給するパネルとみられているのが最新技術「IGZO」を使った中小型液晶だ。だがシャープは当初、昨年内に出荷する予定だったが遅れている。2月1日の決算発表で片山社長は「パネルを顧客の製品に組み込む中で問題が出ていて遅れている。しかし2月くらいには出荷できると思う」と述べたが、3月に入っても出荷開始のアナウンスはない。

 

その中でアップルは現地時間7日に新型アイパッドを発表した。だがIGZOの出荷開始のアナウンスがないため、市場の中では、シャープは初期出荷分に納入できていないのではないかとの見方が広がってきている。アイパッド向けの出荷はシャープの「生命線」で、仮にアップル向けの出荷がなくなればダメージは計り知れない。

アイパッド向けパネルのサプライヤーは、シャープとサムスン電子<005930.KS>、LGディスプレー<034220.KS>の3社とみられているが、ドイツ証券の中根康夫アナリストは「2月末時点で量産出荷を行ったのはサムスンのみ」との見方を示している。また韓国の関係筋によると14日には、LGディスプレーがアイパッド向けの供給を始めることが分かった。残るシャープは、新技術のIGZOの導入に時間がかかっているとみられることで「さらに遅れる可能性がある」(中根アナリスト)との見方が出ている。

 

 

<増資リスクも>

格付け投資情報センターは8日、シャープの発行体格付けをシングルAプラスからシングルAマイナスに2段階引き下げた。12月末で29.1%の自己資本比率は過去最大の最終赤字の計上で毀損する見込みになっているなど財務基盤が悪化している。

 

12月末で自己資本は7772億円。仮に堺工場の減損に今期中に踏み切れば一段と自己資本が目減りする。さらに、奥田氏の社長就任から2年目にあたる13年9月が2000億円のCB償還の期限。収益基盤が悪化する中で営業キャッシュフローの積み上げは難しく増資のリスクが指摘されている。

 

奥田次期社長は14日の記者会見で、シャープのビジネスモデルの変革を検討していることを明らかにした。堺工場と亀山工場の運営は含めて大胆な見直しが求められそうだ。

 

 

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