グーグル株急落、覇権争い暗雲 アップル・MSに後れ

AAI Fundさん
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米インターネット検索最大手のグーグルに変調の兆しが出始めている。


足元の業績は四半期ベースで過去最高と好調だが、株価は一時的に急落。


米電子機器大手のアップルなどIT(情報技術)業界のライバルとの競争は熾烈(しれつ)さを増し、係争リスクも抱える。


携帯端末の基本ソフト(OS)「アンドロイド」や音楽配信サービス、交流サイト(SNS)などの新事業の行方次第で、成長シナリオが崩れ去る懸念も台頭してきた。(フジサンケイビジネスアイ・ワシントン 柿内公輔)

欧州危機が直撃

 「期待外れだ」。米ベンチマークのアナリスト、クレイ・モラン氏はグーグルが1月19日に発表した2011年10~12月期決算に失望感を漏らした。


売上高が四半期ベースで過去最高の105億ドルと初めて100億ドルを超えたにもかかわらず、株価は決算発表後に一時、米市場で1割近くも値を下げた。

 株価が迷走した直接の理由は、欧州向けのネット広告が債務危機の影響で伸び悩み、最終利益が前年同期比6%増と予想を下回ったためだ。


今や売上高の半分以上は本国以外で稼いでおり、「欧州経済の停滞はグーグルにとっても成長を阻害する要因」(クレイ氏)となる。

強力なライバルも立ちはだかる。


10~12月期に過去最高益をたたき出したアップルは、スマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の出荷台数が前年同期比約2.7倍の3700万台に拡大。米国内では韓国サムスン電子の「ギャラクシー」などアンドロイド搭載端末を上回った。

 アップルは共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏の死去が打撃になるとみられたが、ティム・クック最高経営責任者(CEO)の手腕は堅実で、「グーグルにとって最大の誤算」(アナリスト)との声すらある。

係争リスク抱える

 ネット検索での圧倒的な存在感が、経営リスクを招く誤算も生んだ。


フランスの商事裁判所は地図サービスが「優越的地位の乱用」だとして、賠償金50万ユーロ(約5270万円)の支払いなどを命じた。


路上から見た光景をネットで検索できる「ストリートビュー」もプライバシーをめぐる苦情が各国で絶えない。

 また、欧州連合(EU)競争法違反だとして米ソフトウエア大手のマイクロソフト(MS)が昨年3月、グーグルを欧州委員会に提訴し、米連邦取引委員会も独禁法違反の疑いで調査に乗り出している。








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