海底トンネルの中に大量の海水が流れ込み//続報

arama-さん

 岡山県の水島コンビナートにある海底トンネルの中に大量の海水が流れ込み、作業員5人が行方不明となりました。現場にはがれきも多いため、警察は捜索を中断しています。

 仲間の無事を祈り、会見の最後で嗚咽をもらす関係者。工場の一角にある縦穴にあふれる水。濁った水には油にがれき。そんな水の中に警察の潜水チームが・・・。

 「海水があふれた」
 7日午後0時半に消防に入った通報。岡山県倉敷市にあるJX日鉱日石エネルギー・水島製油所内にある水島港第2海底トンネルで事故が起きました。

 事故当時、海底トンネル内では6人が掘削作業をしており、1人は自力で脱出、その際、「危ない、逃げろ」とトンネルの内部から聞こえた声により脱出。そして、渕原義信さん(61)、宮本光輝さん(38)、小荒勝仁さん(46)、眞鳥晴次さん(43)、南坪昭弘さん(57)の5人の行方が分からなくなっているといいます。

 警察の潜水チームが出動し、トンネルの捜索を行いました。しかし油の流出など、水中の視界も悪く二次災害の危険も出てきたことから、午後4時に捜索は打ち切られました。

 そして午後5時半、工事を請け負っていた鹿島建設が会見を開きました。
 「申し訳ありませんでした」(鹿島建設の会見)

 今回のトンネル工事は、「シールド工法」というトンネル工事では定番の方法で行われました。掘削部分で水が出たとしたら・・・
 「この部分で水が出たとしたら、シールド機に水を止める機構があるが、それが壊れたか、またはトンネルの外側が崩れたか」(早稲田大学創造理工学部・小泉淳教授)

 鹿島建設は事故原因について会見で・・・
 「どうして水が出たか、現時点で原因は確定できません」(鹿島建設の会見)

 一方で専門家はシールド工法についてこう指摘します。
 「きちんと規定通りのものを作って設計をしていたら、(事故が起きるとは)考えにくい」(早稲田大学創造理工学部・小泉淳教授)

 ところで、なぜ工場に海底トンネルがあるのでしょうか。同型の水島第1海底トンネルの映像を見ると、深さ30メートルでトンネルの中はパイプだらけです。このトンネルを通じたパイプラインにより工場間で原材料などをやり取りし、効率を上げるためのトンネルなのです。

 今回の事故状況は、A工場とB工場をつなぐ新しい海底トンネルの建設現場で起きました。その断面を見てみると、竪穴からおよそ140メートル掘り進められた掘削現場で作業中に落盤が発生し、トンネル内に水があふれたといいます。

 現場に作業員を派遣している会社が会見に応じました。
 「会社のためにいろいろ頑張ってくれた人で、今、どうなっているか分からないが辛いことですよね」(作業員を派遣している会社)

 鹿島建設の担当者は、会見の最後で搾り出すように行方不明となっている5人の安全を祈りました。
 「私としては、今、残っている5人が少しでも早く救出されることをお願いします」(鹿島建設の会見)

 捜索活動は、8日の朝から再開する見込みです。(07日23:05)

arama-さんのブログ一覧