沖縄防衛局長の処分は避けられない見通しとなってきました。普天間基地を抱える沖縄・宜野湾市の市長選をめぐり、選挙権を持つ親族がいる防衛局の職員を集め、話をした局長の行為は「誤解を受けかねない」として、田中防衛大臣は近日中に処分を含めた対応を決める考えを示しました。
「この問題、野田政権の新たな火種となってきていますが、衆議院の予算委員会で、自民党側は田中防衛大臣の責任を問うとともに、集中審議を求めました」（記者）
「真部沖縄防衛局長を国会に呼ぶと同時に、集中審議を要請したいと思います。真部防衛局長のせいにして、トカゲの尻尾切りというような形が見えるわけですが、そもそも防衛大臣の責任を問われるべきではないでしょうか」（自民党 小池百合子 元防衛相）
「引き続き、調査をさせて頂きたい」（藤村 修 官房長官）
これに先立って行われた理事会で、防衛省は問題のメールが存在することや、宜野湾市内に本人もしくは親族が在住する職員を対象にした２回の講話の事実について認めました。さらに、過去の名護市の市議選で、同じようなことがあったことが報告されました。
一方で、特定の候補者の支援要請などを行った事実は確認されていないとしています。
「誤解や批判を受けかねない行為であると、私も受け取りましたので」（田中直紀 防衛相）
田中大臣はこのように述べるとともに、近日中に更迭も含め、処分について判断する考えを示しましたが、防衛省幹部によると、判断の根拠について真部局長が講話で候補者の名前や主張に触れている点や、家族や親族まで調査の対象とした点をあげています。
総理官邸サイドでは早めの処分で、問題が広がることを避けたい姿勢です。（01日11:38）
