日本列島を襲う強い寒波の影響で日本海側を中心に大雪が降り、事故も相次いでいます。新潟では記録的な大雪となる恐れも出ています。
最強寒波で日本海側を中心に大雪が続いています。新潟県津南町では午後3時までの24時間で49センチの雪が降り、積雪は3メートル30センチに達しました。
住民は除雪に追われているのですが、除雪した雪を流す水路が、あまりの雪の多さに、完全に詰まってしまい、流れなくなっています。
雪を捨てる場所に困っていました。自宅前の側溝に捨てると、雪が氷となって固まり、側溝から水があふれ出すところもあるといいます。
「雪が・・・水が来ない中、皆入れちゃったんだ。もう詰まっちゃって困った」(住民)
新潟県の山沿いでは、平年の2倍ほどの雪が降っていて、6年前の平成18年豪雪に匹敵する記録的な大雪となる恐れがあります。
津南町の秋山郷では、唯一の生活道路である国道が通行止めとなり、住民およそ500人が一時、孤立状態となりました。31日の秋山郷も、見渡す限り雪で覆われていました。
6年前の大雪で孤立した津南町の集落。屋根の高さと同じほどの雪が降り積もり、雪かきをしなければ家が埋まってしまうということです。
再び孤立する可能性もあるため、津南町は秋山郷の5集落60戸に全国で初めてテレビ電話を設置しました。
「停電しても緊急な通話ができるから」(住民)
町が住民の安否確認をするのに役立つほか、役場の保育士や病院などが健康相談に応じることもできます。2月1日の夕方までに降る雪の量は多いところで北陸で60センチ、東北と岐阜県で50センチなどと予想されています。
記録的な大雪で、事故も相次いでいます。長野県信濃町の民家で30日、夫婦が雪の片付けをしていたところ屋根から落ちてきた雪の下敷きになりました。夫は自力で脱出しましたが、78歳の妻が雪に埋もれ、およそ2時間後に救出されました。
「音もなく一瞬のうちに落ちた。(体温は)20度くらいになった」(自力で脱出した北村聡さん)
妻は低体温症で、一時、意識不明でしたが、その後回復し、現在入院中だといいます。この冬、雪下ろし中に転落するなど、雪に関する事故で亡くなった人は50人に上っています。
また、警戒が必要なのが雪崩です。
「『表層雪崩』と言っていますが、新雪による雪崩。これはスピードが速いんです。古い雪の上に新しい雪が急激に積もると、層が出来て 滑り落ちてくるんですよ。新雪が」(気象予報士・森田正光さん)
しかし、この大雪、いつまで続くのでしょうか。
「当面は2月3日ごろまでは続きます。そのあと一旦緩むが、また新しい寒波(寒気)がやってくる。少なくとも2月の中旬までは こんな寒さ(大雪)が続くと思う」(気象予報士・森田正光さん)
(31日17:54)