巨額の損失隠しのため有価証券報告書への虚偽記載を行っていたオリンパスの株式について、東京証券取引所は上場を維持することを決定しました。
東証はオリンパスに対し、市場の信頼を毀損したとして、「上場契約違約金」1000万円の支払いを求めるとともに、内部管理体制に問題がある企業として、「特設注意市場銘柄」に指定することを決定しました。
上場維持とした理由については、オリンパスが虚偽記載をしなくても債務超過となっていないことなどを挙げ、「上場廃止とするほど投資家の判断が著しく歪められたとは認められない」と説明しています。
「(投資家の)投資判断を誤らせてないと言ったらうそになると思うが、上場廃止にしなければならないほど虚偽の程度が高かったとは考えていない」(東証自主規制法人 美濃口真琴常任理事)
有価証券報告書への虚偽記載を行った企業の上場が維持されたことで、今後、市場の信頼性への影響を懸念する声も上がっています。(20日20:31)