【書評】『にほんの かたちを よむ事典』形の文化会編

AAI Fundさん
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平成4年2月、大阪府立大学で設立総会を開いた形の文化会(金子務会長)が設立20周年を前にして編纂(へんさん)した。副題は「イメージの国、ニッポンの謎を解く!」とあり、日本文化に焦点を当てた「読んでおもしろい事典」になっている。

 日本人は3次元空間に住んでいることを明治維新まで気がつかなかった、四畳半にも左勝手と右勝手がある、「ぼけ」の振る舞いは「つっこみ」があって初めて進展し構造性を持つ、浮世絵に見る限り日本女性は深爪型が好みのようだ…といった題材について、美術史家の木村重信、色彩研究第一人者の小町谷朝生、漫画家の水木しげるら約60人の執筆陣が200余りの項目に絞り込んで楽しく解説している。
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