お正月にテレビを見てたら、あるチャンネルで、外国で企業して成功している人達を取り上げていて、中国で家具を製造している日本人経営者を司会者が絶賛していた。
徹底的なコスト管理、作業の効率化、見事なものだと思った。僕にはこんな針の穴を通すような管理は絶対に出来ない。本当に優秀な人なのだろうと思う。
デフレ下で成功する企業のビジネスモデルには共通点がある。
簡単に言えば、優秀な人達はその頭脳の全エネルギーを使って、”品質を落とさずに極限までのコストカットするにはどうすればいいのか”という事だけを追求する。
高くていいのは当たり前、安くいいものを作らなければ勝ち残れない...
安くていいもの、ヤスクテイイモノ... みんがが口をそろえて言う耳触りのいい言葉だ。
その結果、大抵の場合、その熾烈な競争を勝ち抜くために、人件費や為替の影響の少ない海外に会社を作るというプロセスに行き着く。
これが一番コストカットするにあたって合理的な方法だからだ。
確かにデフレだろうが、円高だろうが、優秀な人達は成功するだろうね。人より努力して頭も良いのだから当然だと思う。でもそれは日本という国に還元されるわけではない。
優秀な人が努力を重ねてコストカットを追求するたびに、雇用も税金も海外に吸い取られていくというパラドックスが起こるのは皮肉なことだと思う。
外国はこのデフレやファンダメンタルを乖離した自国通貨高の怖さを知っている。今日本政府や日銀がやっている事は格好の反面教師になっているだろう。