底力軽視は時代読み違えに
リーマン・ショック以降の不況から抜け出せず、財政赤字も膨らみ、凋落(ちょうらく)著しい米国。かたや高成長を続け、軍事力の増強と海洋進出に走るもうひとつの大国、中国。作り上げられた米中のステレオタイプである。
留学や読売新聞の米国特派員として16年の米国生活を送り、現地での取材経験を積み重ねてきた著者が、表面的観察による「アメリカの時代の終焉(しゅうえん)」というレッテルにあえて異を唱えたのが本書だ。
移民と人口増、イノベーションとソフトパワー、独立心旺盛な精神風土と豊かな資源は、変わらぬダイナミズムの源泉だ。一方で、拡大する財政赤字や貧富の格差、行き過ぎた個人主義といった乗り越えるべき課題も多い。
長短両面を冷徹な目で見つめ直した著者の診断によると、米国の基礎体力と知力は十分ある。政治の指導力のもとで米国民や産業界が知恵と力を合わせれば、世界唯一の超大国としてこれまで以上に力を発揮して、今世紀が「アメリカの世紀」であり続ける可能性も十分ある-。タイトルが本書の結論である。
中国がアジアにおける米国の権益を脅かすことになれば、愛国心旺盛な米国民は再び「強いアメリカ」を求め、軍事力強化に動き出す余地もある。オバマ大統領が発表した米海兵隊の豪州駐留と「アジア最優先」戦略は著者の予測に沿った動きともいえる。
賃金の安い中国にシフトして衰退した米製造業に復活の兆候があるという指摘も傾聴に値する。実質的な賃金差は縮まり、州によっては「先進国中、最も安価で有利な工場誘致先になりつつある」。米企業の本国回帰は、中国一辺倒の日本企業に新たな選択肢を示唆するものだ。
日本人は米国の潜在力や、国難に遭遇したときの結束力を過小評価する傾向がある。4年半の米国駐在を経験した記者も同感である。その理解欠如が71年前の日米開戦の要因の一つとなったのは言うまでもない。今再び米国の底力と可能性を軽視することは、「21世紀世界史の動向を大きく読み違えることになる」。著者の問いかけは重い。
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斎藤 彰
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