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オリンパス損失隠し、本社など一斉捜索 パート2

オリンパスによる巨額の損失隠し問題は、刑事責任の追及に向けてついに捜査が動き出しました。東京地検特捜部は21日、警視庁などと合同でオリンパス本社や関係先の一斉捜索に乗り出しました。捜索場所は20か所以上にのぼる見通しです。

 午前の証券市場が閉まった直後の21日午前11時半すぎ。年の瀬を迎えたオフィス街に突如として大勢の捜査員が姿を現しました。オリンパスが長年の巨額損失隠しにからんで有価証券報告書にウソの記載をした疑いが強まったとして、特捜部が警視庁や証券取引等監視委員会などと合同で、金融商品取引法違反の容疑での強制捜査に乗り出したのです。

 捜索された場所はオリンパスの本社や、損失を飛ばすためにオリンパスが買収した国内企業、さらに菊川剛前会長ら不正に関与したとみられる旧経営陣の自宅など、最終的には20数か所にのぼる見通しです。

 「大変申し訳ございません」(オリンパス 高山修一社長、先月8日)

 疑惑が表面化したのは先月8日。オリンパスが設置した第三者委員会の調査では、オリンパスは1998年ごろから海外のファンドに損失を付け替える「飛ばし」などの手口で1300億円あまりを使って、過去の損失を穴埋めしていたことが判明しました。

 その上で一連の不正な会計処理は、当時の財務担当者だった山田秀雄前監査役や森久志前副社長の主導で始まったと指摘しました。では、当時の社長らトップの関与はなかったのでしょうか。かつて山田氏の部下だった元幹部は、山田氏と当時の岸本正寿社長の関係についてこう話しました。

 「(山田氏は)社長直轄という形ではないにしろ、ほぼ社長と直接、話ができるような立場だった」(オリンパス元幹部)

 複雑な損失隠しのスキーム作りに最初からかかわったとされる山田氏。その仕事は山田氏が別の部署へ異動になった後も、組織を改編することで引き続き山田氏が担当するよう仕向けられたといいます。

 「(山田前監査役が)総務部長になるときに、経理部にあった財務担当の部署を総務部と一緒にして財務・総務部になった。したがって財務に関しては、山田前監査役が経理にいたときと同じように直接担当した」(オリンパス元幹部)

 山田氏と森氏は特捜部の任意での事情聴取に対し、すでに損失隠しへの関与を認めた模様で、特捜部ではさらに、歴代トップの菊川前会長と岸本元会長からも事情を聴き関与を追及する考えです。

 日本の証券市場への信頼も損なわせた不正な企業経営がどう断罪されるのか。特捜部などでは今年度内の立件を目指す方針ですが、ある検察幹部は「海外の捜査機関との調整もあり、ずれこむ可能性もある」などと話していて、今後、押収した資料を分析するなどして事件の全容解明を進める方針です。(21日16:11)
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