【書評】『誰が中流を殺すのか アメリカが第三世界に墜ちる日』

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アリアナ・ハフィントン著、森田浩之訳

ネットメディアの女王叱咤

 流行語では「社会起業家」、揶揄(やゆ)して「プロ市民」、湯浅誠氏流に称すれば「活動家」の著作である。ただし、そんじょそこらの活動家とは格が違う。訳者が紹介するように、著者は「ネットメディアの女王」なのである。

 今年の2月にネットサービス大手のAOLが、3億1500万ドルを投じてリベラル系ニュースサイト「ハフィントン・ポスト」を買収した。そのサイトの創設者にして現編集長が、オバマになってもチェンジできない米国を叱(しか)っている本だ。このままでは「本当に第三世界の国になりかねない」と、データや固有名詞を挙げまくって憤る。

 かの国がひどい格差社会であることは、例えば池上彰さんに聞かなくたって多くの日本人がすでに知っている。ロビイストの暗躍でメガバンク他の大資本ばかりが政府に守られ、かつて分厚く存在していた中流層が「絶滅危惧種」になりつつあるという本書の警鐘だって、いまさら驚かない。正直、しょせん他国の話(ヒトゴト)だし。

 だがその結果、常勤職を失い、毎日が生活不安との格闘になった元・中流の述懐をこれでもかと読まされていくと我が身に巣食う同様の怖(おそ)れが抑えられなくなるものだ。この本のもの言いには政治的なバイアスがかかっているぞ、日本と米国は社会構造も風土もだいぶ異なるぞ、と唱えてもムダで、「うちも遠からずこうなるかもしれない」という直感が働いてしまう。不意にグローバリズムを実感させられる一冊、ともいえる。

本書はさんざん米国をネガティブに語って、最終章で一転、光の道を示してみせる。「私たちは誰かが何かをしてくれるのを待っているわけにはいかない」「これまで最も活用されていない」「私たち自身のリーダーシップ」を掘り起こせ、とJ・F・ケネディの演説ばりにアジる。

 具体的戦略もいろいろ提案しているが、特に期待をかけているのは奉仕や慈善の精神復興で、少し違和感がある。あ、あっちはキリスト教国だからか。ならばうちは何を精神的支柱にすればいい? 読者は自問自答を迫られる。







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