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裁定買い残2年7カ月ぶり低水準、8572億円

12月14日(ブルームバーグ):東京証券取引所が14日に発表した前週末9日時点のプログラム売買にかかわる現物株式の売買状況によると、裁定取引に関連した現物株買いのポジションは当月限、翌月限以降の合計で前の週比2114億円減の8572億円と大きく減った。2009年5月1日時点(7916億円)以来、およそ2年7カ月ぶりの低水準だ。減少は2週ぶりで、減少額は3月4日時点(2234億円)以来の大きさ。

  日産センチュリー証券ディーリング部の菊池由文部長によると、ソブリン債危機の広がりで自己資本に傷が付くことを恐れた欧州金融機関が、投資資金を海外から引き揚げる流れにあるほか、「日本のマーケットに魅力がないとして裁定取引の持ち高を減らす動きも出た」という。また、「売買が膨らむSQに合わせてポジションを解消する市場参加者も多かった」と菊池氏は話していた。

  米バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが13日に公表した12月の世界のファンドマネジャー調査によると、今後1年間に最もオーバーウエートしたくない市場で、日本株はユーロ圏に次ぐ2位だった。

 12月1週(5-9日)は、欧州情勢の不透明感が再燃する格好で日経平均株価が前週末比1.2%安と反落。週末9日には、株価指数先物とオプションの特別清算値(SQ)算出が重なるいわゆるメジャーSQもあった。

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