茨城県つくば市のロボットベンチャー企業サイバーダイン(Cyberdyne)は7日、放射能で汚染された原子力発電所で重い防護服を着込んで作業をする原発作業員のための新型ロボットスーツを公開した。
サイバーダインは、人間の動作をアシストするバッテリー駆動のロボットスーツ「HAL(ハル)」の改良版をデモンストレーションした。このロボットスーツは、重さ60キロにもなるタングステン入りの放射線防護服の下に着用することができるという。
サイバーダインによると、不織布のタイベックでできた防護服は軽量で、放射性物質の付着を防ぐことはできるが、放射線そのものから身を守る効果はない。放射線を遮断できるのはタングステン入りの防護服だが、非常に重く、作業員が重度の汚染地で長時間着用して作業するのは困難だった。
東日本大震災で事故を起こした東京電力(TEPCO)福島第1原発では、平日には2000人以上の作業員たちが作業に当たっている。この新型ロボットスーツが福島第1原子力発電所の汚染区域で使われるかどうかはまだ決まっていない。
「ハル」は体表を流れる微量の電流をとらえて筋肉の動きを予測し、装着者の動きを支援する。電池駆動するハルの下肢ユニットは、10月末現在、113の病院や福祉施設などにリースされている
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