先週金曜日の米国株は高安まちまちだった(DJIA +22.56, NASDAQ -1.48)。本日の日本株全般も利益確定売りが優勢となったようで、東証1部では、上昇銘柄数が560に対して、下落銘柄数は956となった。騰落レシオは100.81%。政府・日銀が為替介入してドル円相場が80円手前まで円安に動いたが、その割に株式相場は軟調だった。株式市場は為替介入による円安は長続きしないと見たからか、日本の景気回復が予想以上に遅れると見たからか、或いはその両方かもしれない。長期的に円安方向へ為替を動かしたいなら、為替介入は余りに刹那的で効果がない。日本経済をデフレからややインフレに持って行き、さらにマネーサプライを増加させる(経済規模を一定として、お金、つまり円の流通量が増える=円の単位当たりの価値が下がる)ことが根本的な円高解決策である。米ドルが下落してドル安になったのはQE2によるマネーサプライの急増も主要な原因の一つであろう。
TOPIXも日経平均も長い上ひげを引い短陰線(トンカチ)となり、上値の重さを強く印象付けた。しかし、上向きの10日移動平均線、上向きの25日移動平均線を回復しており、先週木曜日にはまだ下向きではあるが60日移動平均線も回復した。株価サイクル②(反発初動から着実な上昇を試す)の局面でもある。
TOPIX -7 @764
日経平均 -62円 @8,988円
中期トレンドは何をもって判断するかという質問があったが、最適解は存在しないことを承知の上で何らかの目安を決めておく必要はある。株価サイクルの見方に合わせるなら、60日移動平均線で、もう少し長めなら90日移動平均線の傾き及び株価がその上下どちらにあるかで判断することが実践的な見方であろう。