トヨタ自動車グループ主要10社が発表した2011年4~9月期の連結決算は、豊田通商と豊田自動織機を除く8社が東日本大震災後の自動車減産が響き、最終減益または最終赤字だったそうです。
秋以降は増産に転じているようですが、タイの洪水や円高など先行き不透明感が強く、2012年3月期通期見通しは豊田通商、豊田自動織機、愛知製鋼以外の7社が従来予想を据え置いたそうです。
デンソーは震災後の自動車減産でカーエアコンなど自動車部品が減少し、4~9月期の純利益が232億円と前年同期比75%減少したそうです。
平均為替レートが1ドル=80円と前年同期比9円円高になったのも利益を圧迫したようです。
タイの洪水に関しては、電子部品や樹脂、ゴム部品の一部が危機的な状況であり、取引先工場で水没した金型の回収を支援するなど代替生産の準備を進めているそうです。
アイシン精機も変速機やエンジン部品が低迷し、純利益は73%減の120億円にとどまったそうです。
2012年3月期は自動車生産の回復が利益押し上げ要因となる半面、円相場が一段と上昇、タイの洪水被害の影響も見極めにくいとして、7社が業績予想を据え置いたそうです。
トヨタ紡織はバンコクにあるタイ統括会社の周辺に洪水が迫っており、同市内の別の拠点に移すことを検討しているようです。
一方、タイに生産拠点のない豊田自動織機は、自動車生産の回復を受け、2012年3月期の純利益見通しを前期比17%増の550億円(従来予想は460億円)に上方修正したそうです。
震災の影響からようやく立ち直りかけたと思ったら、円高、タイの洪水と、なかなかつらい1年になりそうですね。