「国民の健康を守る」ことを名目に、海外で導入された“ポテトチップス税”や“脂肪税”。塩分や糖分、脂肪を多く含む食品に課税することで、肥満や高血圧などの予防と税収増加の一石二鳥を狙ったものだ。その効果は?(平沢裕子)
むしろ塩に課税を
ハンガリーが9月から導入したポテトチップス税は、塩分や糖分、添加物などを多く含むスナック菓子や炭酸飲料、調味料などの加工食品が対象だ。
ポテトチップスなどのスナック菓子は塩分が100グラム当たり1グラム以上、ケチャップやマスタードなどの調味料は同5グラム以上含むものが対象。課税額は、スナック菓子1キログラム当たり200フォリント(約80円)▽調味料同500フォリント(約200円)▽飲料(果汁25%以下、100ミリリットル当たり8グラム以上の糖分を含むもの)1リットル当たり5フォリント(約2円)。
ただ、塩分を多く含んでいても、ソーセージやサラミなどハンガリーで伝統的に食べられている食品は課税されない。ハンガリー大使館によると、課税によって“不健康な食品”の値段が上がることで、消費者が健康的な食品を選ぶよう誘導するのが主な目的という。
スナック菓子は手軽に食べられることから食塩や砂糖の過剰摂取につながりがちだ。食塩の過剰摂取は血圧を上昇させ、脳卒中のリスクを高める。
国立病院機構九州医療センター高血圧内科の土橋卓也医長は「スナック菓子を食べるのをやめても、塩分を多く含むサラミなど伝統食の摂取が増えれば減塩にはならない。減塩が目的なら、塩そのものに課税すべきだ。その方が食品全体の減塩が進み、同量を食べても減塩になる」と指摘する。
国で異なる事情
デンマークが10月から始めた脂肪税は、2・3%以上の飽和脂肪酸を含むバターやチーズ、肉などの食材や加工食品に課税する。飽和脂肪酸1キロ当たり16クローネ(約220円)が課税され、価格が上がることでバターの消費量が約15%減少するとみられている。この課税で12億5千万クローネ(約175億円)の税収が見込まれている。
飽和脂肪酸は乳製品や肉に多く含まれ、過剰摂取すると血中の悪玉コレステロールを増やし動脈硬化を促進させ、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高める。
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科血流制御内科学の下門顕太郎(しもかど・けんたろう)教授は「心筋梗塞が多く、乳製品や肉を多く食べるデンマークでは効果が期待できるだろう。日本ではもともと乳製品などの摂取量が少なく、心筋梗塞も欧米に比べて多くない。課税によってコレステロールが悪者扱いされると、必要量をとらない人が増え、むしろ逆効果」と指摘する。
大阪大学大学院医学研究科臨床遺伝子治療学(寄付講座)の森下竜一教授も「健康に良くないのは飽和脂肪酸を多く含む食品ではなく、量を多く食べること。動脈硬化の原因としては、食材を揚げたり焼いたりしてできる酸化コレステロールの方が問題。健康のための課税なら、これら質の悪い食べ物にかけた方がいいのではないか」と話す。
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