投機は経済危機の原因でなく結果（官僚支配は投機と停滞の温床）

[jojuさん]

　民主党・原口議員発言、、、ボラテリテイで稼ぐ投機的勢力が危機の原因。　この発言は、経済音痴の発露である。　こういうのは往々にして、経済音痴の政治家、官僚、マスゴミが犯しやすい認識ミス。

 

　ボラテリテイが投機的投資家に収益機会を与えるのは事実である。　
　しかし、投機的投資家はボラテリテイで稼ぐのではない。

　投機的投資家の稼ぎの源泉は『価値の乖離』である。　より正確に言えば、市場価値と実態の乖離の是正、収れん（＝『裁定』）こそ、投機的投資家の稼ぎの源泉である。

　価値の乖離を拡大する方向（反裁定）では、投機的投資家は往々にして稼げない。　市場価値を実態に合わせようとする引力が、あらゆる面で働くからである。　市場価値を実態に合わせる方向に相場を振るほうが、稼げる確率はずっと高いのです。

 

　で、実態を市場価値から乖離させるのは、常に経済音痴の政治家、官僚、マスゴミ。　こういう経済音痴勢力こそ、投機的投資家の稼ぎのサポーター。　経済音痴の方々の市場価値を歪める誤った行い（例えば、不良債権隠し、政府の非効率放置、過剰な通貨安操作（人民元）、過剰な通貨高操作（日本円）などなど）、、それを是正する『正しい行い』をすることにより、投機的投資家は大きく稼げる。

 

　つまり、経済音痴の政治家、官僚、マスゴミこそ危機の原因。　投機的投資の活発化はその結果に過ぎない。

 

　しかし、経済音痴の方々はそれを理解してないから、投機的投資家の裁定行動を規制し、市場価値と実態をますます乖離させてしまう。　市場原理の歪み（価格、市場価値と実態、実質的価値の乖離）をどんどん拡大させる。　危機の一時的糊塗、拡大再生産を行ってしまう。　市場を（規制等で）政治的に完全に御せるという慢心、全能感、錯覚、思い込みが、政治家、官僚、マスゴミに、そういう音痴的行動を取らせる。

 

　そういうものをシステム化（実態と価値の乖離のシステム化）した究極の政治体制が社会主義・共産主義（左翼）、国家社会主義（右翼）で、これらはいずれも官僚統制経済指向（これは危機の持続的糊塗と究極的破壊を生む。左翼と右翼の違いは、党崇拝か、個人崇拝か、の違いでしかない）。

　ゆえに、左翼、右翼、無能官僚が市場批判的（自由経済批判的）になるのは当然の流れ。　で、民主党も立派な左翼政党なのです、、、口先はともかく、実際の行動はそれを如実に示しています。

ここで一句　『世の中は　なるようにしか　ならないの　甘い汁など　どこにもないの』

 

（補足）市場価値と実態を乖離させる投機＝仕手もありますが、これが成功するのは、流動性が低い市場に圧倒的な資金を投入した場合のみ（元々、流動性が低いので、仕手に釣られる愚か者が少なければ、資金投下量の割に収益は低くなる）。　有名な投機家、ソロスが仕掛けた投機は、対ポンド戦含め、この種の投機ではない。　正当派の、価値乖離を埋める投機が多い。

（補足）投資の王道は中長期的成長益。　ボラテリテイ（投機）による収益は終局的には±ゼロになる。　これが、生産活動のみならず、投資活動においても潜在成長率が重要になる所以です。