キリンホールディングス(HD)は6日、ウイルス感染を防ぐ血液中の免疫細胞を活性化する乳酸菌を発見したと発表した。今月11日に札幌市で開催される日本ウイルス学会学術集会で詳細を公表するとともに今後、健康食品などへの応用を検討する。
微生物利用技術などを研究する同社のフロンティア技術研究所(横浜市金沢区)と、キリングループの小岩井乳業が共同で研究。キリンHDによると、体内にウイルスが入ってきたら防御する「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」を直接活性化する乳酸菌は知られていなかったが、マウスを使った実験などで、乳酸菌「ラクトコッカス・ラクティス」の一種が、pDCを活性化することがわかったと言う。
ラクトコッカス・ラクティスは、チーズやヨーグルトなどの乳製品に用いられる乳酸菌であるため、食品に応用しやすいとみられる。