日本株は自力では身動きが取れない

優利加さん
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昨日の米国株は小幅続伸した(DJIA +20.70, NASDAQ +14.00)。8月の悪い消費者信頼感指数と金融緩和期待が交錯して、後者がやや勝った。本日の日本株全般は高安まちまちだった。東証1部では、上昇銘柄数が773に対して、下落銘柄数は754となった。騰落レシオは80.54%。

 

FRBがいくら金融緩和しても企業は手元流動性を必要以上に高めており、金利も非常に低くなっている。資金需要が殆どないところへいくら金利を安くしても、過剰流動性を作り上げても「流動性の罠」に陥るだけで、経済効果は殆ど期待できない。日本が過去20年ほど経験してきたことをアメリカが追体験しているようだ。世界経済の不透明感が増している。買い一辺倒ではますます生き残るのが困難な時代に入った。有り余るマネーサプライは世界中へ溢れだし、より小さな市場で価格を吊り上げ、インフレを引き起こす。人間の貪欲が引き起こしたサブプライムローン問題及びその原動力となった証券化の金融技術の発展から世界金融危機へ、そしてその尻拭いとなった各国の財政出動とその結果としての膨張した各国政府の債務問題が、巡り巡って世界経済の大きな重しとなっている。

 

TOPIXも日経平均もほぼ変わらずで、膠着相場だった。今週は米国での重要な経済統計の発表が相次ぐので自力では身動きが取れないようだ。

 

TOPIX +3 @770

日経平均 +2円 @8,955円

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