8月25日(ブルームバーグ):資産規模でフランス2位の銀行クレディ・アグリコルの4-6月(第2四半期)決算は、前年同期比11%減益となった。ギリシャ部門で損失を出したものの、減益幅はアナリスト予想よりも小幅だった。
25日の同行発表によると、純利益は3億3900万ユーロ(約378億円)と前年同期の3億7900万ユーロから減少。ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト11人の予想平均は1億8700万ユーロだった。ギリシャ国債に関連して税引き前で2億200万ユーロの評価損を計上した。
2010年に就任したジャンポール・シフレ最高経営責任者(CEO)はこの日、通期純利益を14年に60億-70億ユーロにする同行の目標を再確認した。同行は国外のリテール(小口金融)事業の改善による利益増を見込んでいる。同CEOは昨年12月、向こう10年は過去10年に比べて慎重な戦略を取る方針を示していた。
ギリシャ部門のエンポリキ銀行が先月発表した第2四半期業績は4億5100万ユーロの赤字。前年同期は3億2600万ユーロの赤字だった。クレディ・アグリコルは7月28日、現在および今後数四半期に予想される状況により、エンポリ銀が12年末までに収支とんとんとなる目標の達成がより困難になると説明した。
クレディ・アグリコルは06年に約22億ユーロを投じてエンポリキの経営権を取得した。未保有株を買い取る許可をギリシャ当局から先月得たが、ブルームバーグの計算によれば価格は06年の取得価格に比べ93%安。この日の発表によれば、第2四半期にエンポリキ関連でのれん代3億5900万ユーロを償却した。