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WSJ-ウェルズ・ファーゴ

(ウォール・ストリート・ジャーナル)バンク・オブ・アイルランド(NYSE:IRE)(BIR.DB)の14億ドルに上る米国商業不動産ローンのポートフォリオを落札したのは、米銀大手ウェルズ・ファーゴ(NYSE:WFC)のもようだ。複数の事情筋が明らかにした。バンク・オブ・アイルランドはかねてから米国の不動産ローンの売却に乗り出していた。

今回売却対象となった25件のローンはニューヨークやボストン、ワシントンにある商業不動産を担保とし、正常債権に分類されている。売却価格は額面に近い水準だという。

売却手続きはまだ完了していない。今回の取引はバンク・オブ・アイルランドのレバレッジ解消の一環。アイルランド金融当局は3月、同行に対し、2013年末までに債権ポートフォリオを全体の4分の1に当たる300億ユーロ分縮小するよう命じていた。

ウェルズ・ファーゴの広報担当者はコメントを控えた。最近の正常債権の入札で、同行は最も積極的な買い手の一行だった。5月には米投資会社ブラックストーン・グループ(NYSE:BX)と組み、アライド・アイリッシュ銀行(NYSE:AIB)(ALBK.DB)から約10億ドルの商業不動産ローンを取得した。

バンク・オブ・アイルランドの債権売却を取り扱ったHFFのブローカーの1人と、バンク・オブ・アイルランドの代表者もコメントを控えた。

不動産市場では、アイルランドのもう一行、アングロ・アイリッシュ銀行が実施する債権ポートフォリオの入札に注目が集まっている。この売却対象債権は、正常、準不良、不良債権を含め総額95億ドルと巨額で、9日に第1次入札を締め切った。

債権の内容を調査したことのある複数のファンド運用担当者によると、このポートフォリオは多数の不動産投資大手から関心を集めており、金融危機が始まった後の入札案件としては最も多額の不良債権を含む。この中には、ニューヨークの高級集合住宅アプソープや、シカゴのホテル、パーマー・ハウス・ヒルトンといった高級物件に関する債権もある。

このポートフォリオに対する熱狂度から、落札額は75億~80億ユーロに上ると当初予想されたが、最近の経済および金融の混乱で期待は後退している。

一部の投資家は現時点で、経済成長見通しの悪化と資金調達コストの上昇を背景に、落札額は70億ドル前後になると見込む。

アイルランドの銀行は、不動産市場の崩壊で大きな打撃を受けた。同国政府は不良債権を額面より割安な価格で買い入れる機関を設立したが、米国の商業不動産ローンの大半はアングロ・アイリッシュ銀行やアライド・アイリッシュ銀行、バンク・オブ・アイルランドといった大手の手元に残っている。
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