DRAGON'さんのブログ
日本企業の海外M&A加速 ハイエンド製造業は移転先に中国敬遠
原文は二分割になっていて、付けたURLは頭の方です。後、長文失礼。
http://jp.eastday.com/node2/home/xw/jj/userobject1ai60766.html
”今年3月に発生した東日本大震災後、素早い対応のほか、心配された破壊的な大規模余震が発生なかったことが奏功し、日本の実業界の一部は勢いを再び盛り返しつつある。同時に日本企業は海外M&A(合併と買収)を絶えず加速させている。一方、震災後サプライチェーンの再配置を余儀なくされた日本のハイエンド製造業は生産拠点のシフトを進めているが、シフト先として中国大陸部を避けている。中国のビジネス専門紙「国際商報」が報じた。
3月の東日本大震災から5カ月もたたないが、多くの日本の製造業者は今後しっかりと利益を出せると見込んでいる。それと同時に、ハイエンド製造業を含む日本企業は海外M&Aをさらに加速させており、今年上半期に海外企業のM&Aに費やした金額は過去最高の約3兆円に達した。
▽日本企業の上半期の海外M&A 過去最高額に
内需縮小や電力不足などが重なったことから、リスク分散のため、日本企業は海外M&Aを加速させている。国際的な大手情報企業「トムソン・ロイター」(本社ニューヨーク)の統計によると、日本企業の今年上半期に海外企業のM&Aに費やした金額は約3兆円に達し、過去最高額を記録した。
同統計によると、日本企業の今年上半期のM&A件数は308件で、昨年の同時期に比べて27%増加。費やした金額も2兆9495億円に達し、昨年の同時期に比べて59%も増加し、件数、金額ともに過去最高記録を樹立。海外M&A対象国を見ると、中国40件、韓国22件、タイ17件とアジア勢が多く並ぶ。またM&A対象となった企業の中では、製造業が70%を占めている。
これについて専門家は、日本の経済成長率が低下しているため、日本の企業のアジア新興国へのシフトは必然的な流れとなっており、以前から懸念されていた日本国内産業の空洞化は避けられない情勢、と分析している。また日本銀行の統計によると、日本企業が保有する現金と預金の合計額は今年3月末の時点で211兆円に達し、初めて200兆円台に乗るなど、日本企業の豊富な手元資金が海外M&A の活発化を支えている。
中国外交学院国際関係研究所の周永生教授は「日本企業が中国でもM&Aを加速させていることは、中国経済の発展にとって決して悪いニュースではない。東アジアの企業が模範としている日本企業の経営方法は、効率がよく管理が厳しいことで知られており、この点で中国の市場経済全体の規範に好影響をもたらしてくれる。中国国内の企業も悪質なM&A発生を過度に心配する必要はない。日本の企業にはまだそこまでの経済的実力はない。警戒すべきなのはアメリカの大型独占企業に潜在する脅威」と指摘。
▽ハイエンド製造業はシフト先に中国大陸部を回避
日本経済産業省は今年の4月に「東日本大震災後の産業実態」を実施し、その結果、製造業のサプライチェーンは7月までに80%回復し、10月には震災発生前の水準に戻る見込みであることが明らかになった。またハイエンド産業が拠点を海外へシフトし始めていることも同時に明らかになった。
注目に値するのは、日本の企業が相次いで生産拠点を中国大陸部ではなく、その周辺地域にシフトしていることだ。家電大手パナソニックは5月、100億円を投資して、台湾の桃園地区にスマートフォン(高機能携帯電話)や携帯電話などに使われる回路基盤の新工場を建設すると発表。また日本の大手半導体メーカー・ルネサス エレクトロニクスは自動車用半導体の委託生産に向け、シンガポールの企業と商談を進めている。東芝は韓国サムスン(三星)電子、米インテルと、次世代半導体の製造技術の共同開発を進めている。日本を代表する電気機器メーカー・キヤノンも福島工場で行っていた高級デジカメの生産を台湾・台中に移転させている。カメラ大手ニコンは仙台の工場からマレーシアへ生産拠点を移転する計画を立てている。中小型液晶パネル大手の日立ディスプレイズは、台湾の奇美電子(CMI)への液晶 パネルの生産委託を拡大させている。このように震災後、重要な部品のサプライチェーン再配置を進めている日本の企業の現状を見てみると、ハイエンド製造業は生産拠点シフト先として明らかに中国大陸部を避けている。
では東日本大震災発生後、日本の産業がサプライチェーン再配置を進める際、ハイエンド製造業は、なぜ生産拠点を中国大陸部ではなく、その周辺地域へシフトするのだろうか?
中国国務院華僑事務弁公室の専門家諮問委員会の委員を務め、商務部研究院特約研究員でもある、日本筑波大学産業社会学博士蔡林海氏は「今回の海外へのシフトを進めているのは、世界でも圧倒的な競争力を持つ日本のハイエンド製造企業で、以前エネルギーを多く消費し、汚染の原因ともなったローエンド産業が人件費やパーツ調達コストが安い中国を含む東南アジアなどに生産拠点を移したのとはまったく意味が違う。今回の海外シフトはコストの問題ではないので、中国大陸部の人件費が比較的安いというメリットは日本企業にとっては魅力とはならなかった。実際には日本産業は、中国大陸部が海外でも最大の市場を抱えているということはしっかり認識しており、中国大陸部も日本のハイエンド製造業が移ってくるのを非常に歓迎しているものの、日本産業界はハイエンド製品に『MADE IN CHAINA』というラベルを付けるのには抵抗がある。しかし中国の巨大な市場を失いたくもないという葛藤から、ハイエンド製造業の拠点を中国大陸部の周辺地域に移すという現象が起きている。また、中国大陸部の企業は知的財産権を保護しなければならないという意識が薄く、模倣製品がはびこっており、もしハイエンド製造業の拠点を中国大陸部に移せば技術流失の原因になりかねない、と日本産業界は懸念している」と指摘。
一方、中国商務部研究院亜非(アジア・アフリカ)研究部の王ルオ副主任(ルオはさんずいへんに楽)も「中国は日本企業の主要な投資対象国だが、一つの国に投資を集中させるのは非常にリスクが高いことを日本の企業は少しずつ認識し始めている。そのため日本企業は『中国+1』という方針を立て、中国大陸部以外の投資先も探している。また日本の企業が中国大陸部で投資を行う際、中国の法律・法規の移り変わりがきわめて速く、すぐに日本側に伝わらないことが問題となっている。それに加え、知的財産権の保護という面でも日本企業はリスクを抱えることになる。日本がシフト先に選んでいる台湾やシンガポールなどの国や地域も法律制度のさらなる整備が急務」としている。”
読む限り企業の合併&買収は円高の正しい利用って所ですかね。
ハイエンドの製造業は中国に作らないって言うのも今までの経験の有効活用ではないでしょうか。
ただまぁ日本から資本が流出しているって感は否めませんが…ね。
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