強い乱気流に巻き込まれたような印象のマーケットでした。個人的には、日経先物の夜間取引が終了する段階で、果たしてダウ平均株価が前日の512.76ドルに達する急落から本格的に立ち直るのか、あるいは腰砕けになるのかが判断できず、フラストレーションのたまる展開でした。
7月の雇用統計が期待を上回ったこともあって、スタート直後に170ドルあまりまで上げ幅を拡げたダウ平均株価でしたが、突然下落をはじめ、12時ごろには244.68ドル安を付けました。その後再び回復に転じて、結局60.93ドル、0.54%高で終えています。416.41ドルという大きな値幅の中でのダイナミックな動きでした。
下落の背景には、雇用統計の改善が、前日のマーケット急落を引き起こした要因を打ち消すほど力強いものではないと受け取られたことや、財政不安で動揺する欧州株式市場の影響があったものと見られます。英国株式市場(FTSE100)が2.71%と大きく下げていますが、ザラバでの動揺が見られます。
VIX指数を見ると、12時ごろにかけて急速に上昇しており、投資家の心理が悪化した様子が鮮明に示されています。
午後に入ると、ダウ平均株価は落ち着きを見せました。欧州中央銀行(ECB)によるイタリア国債購入計画が伝わったことが好感されたことが要因の一つであったようです。高級百貨店ノルドストロームが2.69%上昇しましたが、午後の堅調な動きが目を引きます。
しかし一方で、訴訟問題を抱えるバンク・オブ・アメリカが7.47%と暴落してマーケットの重石になったようです。
正直なところ、ダウ平均株価はたしかに上昇したのですが、前日の下げ幅から見れば反発の弱さが気になります。
このような展開を映して、CMEの日経先物価格(円ベース)は9,325円となっています。月曜日の日経平均株価は、この近辺での寄り付きと考えています。
為替は大きな動きは見られません。
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