29日のNYダウは96ドルあげ12480。日足では転換線を越えて基準線12599をめざす動き。日足MACDは底打ちしてシグナルを越えており、戻り歩調。だがはたしてすんなり日足基準線をこえられるかどうか。週足は、雲の下でまだ下降トレンドなので、すんなりいくかどうか、あやしい。FMOCの利下げはすっかりおりこんでいるようだし、ブッシュの対策は空振り。住宅市場の数字は想像以上に悪い。証券化にからんでFBIが捜査にのりだすとかいう報道まででているから、頭は重いかもしれない。
 ドル円は小康状態が続いているが、日足転換線106.76をずっと越えられないでいる。週足一目ではそろそろ変化日が近づいてきており、週足ボリンジャーは円高方面へ大きくさげマイナス2σ近辺。これをみると円安もこのあたりで頭うちになって、そろそろまた円高を試す方向へふれるかもしれない。実際、株価を支えるためにFOMCが金利をぐっと下げれば、円高材料として受け止められるかもしれない。もともと日本の長いデフレを考えれば、いままでがあまりに円安だったという議論がプロにはあるようだ。もしこういう考えが広くあるのであれば、きっかけまちでふたたび円高へ走るのではないだろうか。
 新興経済が支えるというのは、どうみてももう通用しない。上海は、週足遅行線がローソク足とぶつかるところに来ていてとまっているが、週足ボリンジャーはマイナス2σを下にどすんと切っていて、中期の下降トレンドはかなりきつい。インドも日足基準線までもどせずに、また下げ始めている。週足MACDも急速に下降、週足の基準線もきりそうな気配で、インド株も中国に続いて中期的な下げトレンドに入ったのではないか。
 われらの日経平均は、なんとかちょっと戻して日足の転換線を守っているところ。でも週足は雲のはるか下,月足も基準線、転換線の下にあり、中長期の下げトレンドの圧力を跳ね返す力には乏しいようだ。NYもアジアも下向きになっているので、なんにもできない、する気もないような無策の政府・中央銀行のいるような国の株価だけがあがってゆくはずはないだろう。実際、企業決算もどうもぱっとしないし、国内の景況感は、あれよあれよというまにしぼんでいる。しかし月足のレベルで、雲の上限や遅行線と基準線、転換線との交差といったサポートがこの近辺にはあるため、日経平均はこの水準でぐずぐずしているのではないかと思われる。ぐずぐずしているのが、上にあがる準備なのか、もういちど下に落ちる前触れなのか、悩ましいところである。だが、もしかすると、アメリカの金利下げといっしょに為替が大きく動かないかどうかが、今後を占いカギになるのではないだろうか。 
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