1990年にベルギー上空で撮影され、米航空宇宙局(NASA)の科学者たちさえをも悩ませていた未確認飛行物体(UFO)は、発泡スチロールで作ったUFOの偽物だったことが判明した。 このオブジェを作製した男性自らが26日、ベルギーのテレビ局RTL-TVIで明かした。
90年4月にベルギーで若い労働者が撮影したとされてきた写真には、4つの照明がついた三角形の飛行物体が写っていた。長年、科学者たちが頭を悩ませてきたが、今回「種明かし」がされるまで、正体はつかめず謎のままだった。
ベルギーで89年と90年に複数のUFO目撃情報があった後、当時18歳だった「パトリック」と名乗る男性は、友人数人とともに発砲スチロールを使って数時間で、偽物を「作り、塗装し」、その晩のうちに「吊して写真を撮り」発表したという。
当然ながら、その2年間に寄せられたベルギー中の数千人のUFO目撃者による報告の中では「最も鮮明」な写真だった。
パトリックさんたちの写真が公になって数日後、領空内のUFOの追跡を命じられベルギー空軍機が出動したが、何の収穫も得られなかった。目撃されているのは、北大西洋条約機構(NATO)の新型ステルス戦闘機の試験飛行ではないかと考える人もいた。
そろそろ白状する頃だと思い、真相を話すことを決意したというパトリックさんは「人をだますのはいたって簡単だ。こんな、がらくたみたいなものを使ってもね」と語った。
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