ブログ村 短編小説トーナメント参加作品【千年の孤独】「そろそろ時間だ。準備はいいかね?」準備はいいかね・・・だと?こっちの身にもなってくれ。何の因果で俺が行かなきゃならんのだ。まだまだ死にたくはないんだ。それが隣国との戦争のせいで・・・・・時は西暦3×××年 国境を接する4つの国で勃発している1000年戦争の話である。北に位置する国の名は、北ロチア公国東を制しているの国は、東アミリカ合衆国西には強大な、西中華飯国そして南を牛耳ってる、南朝鮮チン民共和国これら4つの国がお互いに国境を接しながら同じ大陸内で権力闘争を繰り返す歴史が1000年以上に及んでいた。俺は現在、東アミリカに住んでいる。つい先日、大統領のオババより、北ロチア討伐を命じられたのだ。俺は目の前にいる大統領補佐官にもう一度尋ねた。「どうしても、北ロチアを攻めなければいけないのですか?」補佐官は、意外そうに答える。「当たり前だ。こちらが攻めなければ、あいつらは必ず攻め込んでくる。攻められる前に攻めろだ。」「それに、西中華飯国の動きがおかしい。今のうちに北の驚異を排除しとかんとイカン。」攻める気満々である。しかし、俺にはどうしても納得出来ない事があった。確かに今はお互いの国同士敵対しているが、以前は・・・「補佐官。昔は4つの国は親交が深かったと聞いておりますが、それは事実なんですか?」「お前、歴史は苦手か?」そう言われてもなぁ、歴史に限らず勉強は苦手なのだ。「お前、4つの国の生い立ちを知らんのか?」だから・・・、知ってたら聞かないって。俺が怪訝な顔をしていたからか、補佐官は話し始めた。4つの国の・・・生い立ちを。あまりにも悲惨な・・・その生い立ちを・・・。「いいか、よく聞けよ。今から1000年以上前の話だ・・・。」そう言うと補佐官はおもむろに話し始めた。その話は驚くべきものであった。俄かには信じられない話だ。補佐官の話を要約するとこうなる。今から1000年前。今でこそ4つに分かれてる国は、どうやら一つだったらしい。その国は栄え、世界でも有数の経済大国であった。その国の繁栄は何十年も続いた。だが・・・そんなある時とんでもない災害がその国を襲ったという。マグニチュード9クラスの地震とそれに次ぐ大津波。そして、その国の崩壊を決定付けた原子力発電所の崩壊事故。何よりも不幸だったのは、当時の政府があまりにも無能だった事にある。全く復興のメドさえつかず、住民たちの不満は極限に達した。各地で暴動が起こり、国内は無秩序状態。その国が滅ぶのにそう時間はかからなかった。そして条約により、当時、北海道・東北と呼ばれていた地域をロシアが支配し、現在の北ロチア公国に、また、当時、東京と呼ばれた首都を擁する関東地方をアメリカが治め、現・東アミリカ合衆国に。同じように、大阪を始めとする西日本を中国が支配し、現在の西中華飯共和国となり、九州四国地方を朝鮮半島が奪い、現在の南朝鮮チン民共和国となったようである。俺は補佐官の話を聞いていくうちに眩暈を覚えた。「元々、同胞じゃないか・・・何でこんな事に・・・」そういえば・・・。今から1000年以上前に滅んだ国があると聞いた事がある。1000年の孤独・・・か。歴史に弱い俺だが、ハッキリ思い出した。歴史から名前を消した国と市。以前、教科書で見たことがある。アトランティス ムー ポンペイ・・・そしてニッポン・・・。何だか涙が止まらなかった。(了)