12年3月期1Qは好調な出足
<12/3期1Q営業利益は550億円程度のもよう>
7月15日の日本経済新聞によると、12/3期1Q(4-6月)営業利益が550億円程度との観測記事が掲載された。同社1Q営業利益計画は、東日本大震
災の影響を157億円減見込んだ380億円(11/3期1Q実績608億円)。6月開催の事業説明会では、小林社長が「震災影響は国内自動車生産の前倒し
により40〜50億円の損失縮小が見込まれる」と述べていたことから会社計画を上回る確度は高かった。同社はノーコメントであるが、500億円台の確保が
事実であればポジティブ。
<堅調な主因はヘルスケアの好調と推測する>
1Q営業利益が会社計画を上回った要因を推測すると、(1)国内自動車生産の前倒し、(2)ケミカルズ(基礎化学品)がアジアを中心に堅調に推移、(3)
子会社の田辺三菱製薬(4508)の好調、などが考えられる。田辺三菱製薬は、12/3期に薬価改定がない、新製品の上市予定、ロイヤルティ収入の拡大な
ど好条件がありつつも、保守的な会社計画となっていた。
<株価に上昇余地>
株価には上昇余地があるだろう。震災影響による減益要因は会社計画よりも小さく、有望製品群(PAN系炭素繊維、白色LED照明、リチウムイオン電池部材
など)の拡大余地が大きい。中期的な成長力を考慮すると、12/3期のTIW予想PER10倍台には割安感があると考える。(高橋 俊郎)
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コンテンツ提供元 : 株式会社TIW http://www.tiw.jp/
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