kabukabumanさんのブログ
☆株を始めたばかりの方へ②(ロスカットと駆け引き)
前回は投資を始めるに当たっての心構えと適正についてご紹介しましたが
今日は心構えの中でもロスカットと駆け引きについて再度纏めてみました。
<損切りと資金管理の重要性>
損切りと資金管理は投資を行う上で最低限必要な行為です。
なぜなら投資は大切な資産を運用することですから
資産を減らすくらいなら最初から手を出すべきではありません。
どんぶり勘定で投資を行えばビギナーズラックはあっても
結局ほぼ100%の人が退場を余儀なくされる世界です。
ところで損切り出来ない人は持ち株が下がり含み損が発生すると反発に期待して辛抱しようとします。
もしかすると損切りするまで(含み損)は実損ではないと錯覚してしまうのかも知れません。
しかしそれは大きな誤りで、損益を確定せずに放って置くと
含み損は拡大し含み益は減少することが多いのです。
なぜなら騰がった株は利益確定され必ず下がりますが、下がった株が騰がる保証は何処にも有りません。
株価は人気投票で決まる訳ですから人気が無くなればとことん沈みます。
これは芸能界の浮き沈みと同じです。
こうしてさらに含み損が拡大して行くと、今更売れないという気持ちになり塩漬けを決め込むことになります。
ここまではまだ開き直れますが
下落幅が20%~30%になると流石に諦めの気持ちや不安から狼狽売りに至ります。
実はこれが最悪の展開で、狼狽売りした辺りが底値ということは案外良くある話です。
それではどうすればいいでしょう。
短期投資であれば損切りラインを無条件に5%以内と決めて置くのが賢明でしょう。
つまり事前にマイルールをしっかり決めて置くことが大事なのです。
因みに逆指値も有効な対処法です。
さらに頭の切り替えが苦手な人は損切りした後の株価がどうなろうと暫く無視することです。
手っ取り早い方法はマイ・ボードから削除し、その銘柄のことを一度忘れましょう。
但し売買の判断が正しかったかどうかを検証しその経験を蓄積することも大切ですから
ほとぼりが冷めた頃こっそり覗いてみましょう。
もう一つ損切りの大切さを理解して貰う為に具体例をお話します。
(因みに手数料や税金は考慮に入れません)
例えば100円の株を10000株買うと購入代金は100万円です。
その株が95円になれば下落率は5.0%ですが
95円に下がった株価が買値である100円に戻る為には5.3%上昇しなくてはなりません。
つまり株価の変動幅は同じ5円でも下がる時より上がる時の方が変動率が大きいのです。
そう考えると株価は下がるより上がる方が大変だということが解かります。
「見切り千両、損切り万両」という相場格言は損切りが如何に重要かを端的に表しています。
投資する企業は幾らでもある訳ですから一つの銘柄に固執するのは間違いです。
1年を通じて延べ100銘柄売買すれば、1回の損切りは僅か100分の1でしかありません。
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<株は心理戦>
株は心理戦と言われる様にその本質は駆け引きですから勝てる投資家になる為には
駆け引きの腕を磨く必要があります。
駆け引きは株式掲示板などで見られるいわゆる買い煽りや売り煽りといった次元のものから
仕手筋が多用する見せ板まで様々です。
中でも板情報は直接視覚に飛び込んで来る情報なので、ひじょうに有効な心理作戦だと言われます。
また天変地異や戦争、テロなどのいわゆる地政学的リスクは心理戦を仕掛ける絶好のネタにされますし
仕手戦で見掛ける提灯付けや篩い落としといった手法も心理戦の応用です。
そこで心理戦(駆け引き)に惑わされない為には多くの経験(ケース・スタディ)が必要です。
つまり場数を踏んだり、どれだけ修羅場を潜ったかが物を言う訳です。
しかしその前に銘柄を選ぶ時点で既に見えない敵が存在します。
それは買いたいという前提で銘柄分析を行うことです。
買いたい気持ちが根底にあると、その銘柄を肯定したいという心理が働くので客観的な判断が出来ません。
ですから銘柄選択に先入観は禁物です。
次に注意すべき敵は集団心理です。
駆け引きに騙され、集団が採る行動に流される様では投資家として失格です。
しかし心理学的に人は集団が採る行動に疑念を抱きながらも追従する傾向があるのです。
例えば売り時ではないと判断しても周囲が売りに走ると自らの意思に反して売ってしまい
買うのは早いと感じていても周囲が買うと釣られて買ってしまいます。ではどう対処すればいいでしょう。。
集団心理に呑み込まれない為の最良の方法は集団心理(周囲の考え)を知ることです。
周囲が考えていることを推測して、ほんの少し先回りすることが成果獲得への道になる訳です。
常に大勢と同じ投資行動を採っていてはなかなかチャンスは巡って来ません。
解かり易い事例は地政学的リスクですが、この場合暴落後の株価回復は意外に早いことが多いので
周囲が狼狽売りに走っても逆に安値を買うことでピンチをチャンスに変えることが可能です。
但しこのタイミングで余裕の資金が無ければ指を咥えて眺めているか
もしくは周囲の狼狽売りに付き合うしか選択肢は有りません。
因みに暴落には一定の流れがあり
株価が急落し始めると機械的な売り(システムトレード)が下落に拍車をかけます。
その結果全ての投資家が慌てて売り始め、売りが売りを呼びセイリングクライマックスに至るのです。
ですから最初の暴落で買い向かうと必ず高い確率で失敗します。
駆け引きに翻弄されない為には数多くの事例を経時的にインプットして置かなければなりません。
その為には経験が物を言いますが、投資歴が長いだけでは意味がありません。
相場が大きく動いた時に集団(周囲)がどの様な動きをしたか
そして自分はどの様に判断しどの様な行動を起こしたか
さらにその顛末がどうなったかを成功体験や失敗体験として細かく記録して置くことが重要です。
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スギオさん、コメント有難うございます!
仰る通りですね。
記憶に新しい事例としてはリーマンショックや世界同時株安などがあります。
もう少し遡るとライブドア事件もそうですし
何だか毎年の様に株価急落の局面に出くわしている様な気がします。
こういう経験はあまりしたくはありませんが
災害や事件が起こって後に相場がどの様に動いたか
しっかり記録しておくことが大切です。
因みにこれは相場が暴騰した時も同様です。
仮に株価の暴落で大きな損失を被っても
それが貴重な体験に対する授業料だと考えれば
決してがっかりすることでもないと思います。
要は事有るごとに自分自身が進化すればいいのです。
ご健闘を祈ります!