株を買って期待通りに動かなかったときにぶつかる問題は、そのまま持つか、買い増すか、投げるか・・・です。何にもしないことは塩漬け、買いの場合は難平、売りは損切り、ということになります。
一般的には、損切りがベストであり、難平買いは損の拡大に繋がるため禁止、塩漬けは資金効率を考えると愚策、とされています。ただ、私の投資法では、塩漬けがベストで、次に損切り、難平買いはそのときの状況次第ということになります。
私は、株は信用取引から入ります。一般に信用取引は、コストが掛かる上、期日の制約があるため、値動きのいい株を短期に持つというのがルールのようですが、私の場合は「動かないときに買って動くのを待つ」という買い方です。確かに効率は悪いのですが、動き出したときに買うよりも、高値つかみのリスクが少なく上値の期待が多くもてます。また、期日になって売るときも、大商いの期日売りと重ならないメリットがあります。
取引の基本は、相場が上を向いているときに、いい株をタイミングよく買うことにあります。損切りさえきちんとやっていれば、いつ何を買っても安全のようなことをいっている人がいますが、損切りを繰り返すとたちまち資金が底をつきます。損切りをしないとことを前提にして株を買います。
割安のときに買っていますので、6ヶ月の期日が来るまでには利益確定のチャンスはあります。それでも、相場が大きく崩れたときには損失が残ってしまいます。
そのときの基本は現引き、つまり塩漬けです。割安のときに買ったわけですから、高値つかみの株を現引きするわけではありません。とはいっても、私の場合、投資に使う金はすべて株になっていますので、現引きでも損切りでも、すべて現物株を売って資金を捻出しなければなりません。そこで、現引きか損切りかの最終判断は、売却株と現引き株との比較価値、現引き損切りの資金量などを勘案して、総合的に決めるようにしています。
信用取引は、手数料以外に金利と管理費用が掛かりますが、最近では信用の手数料を現物より安く設定する会社も多くなっていますので、6ヶ月間のトータルコストは購入金額の2~3%ほどです。買った株が値上がりして得られる利益を考えれば、特に問題にするほどのものではありません。
信用の売りは、短期間で大きな儲けが期待でき、買戻して利益を手中にした際には、いい銘柄を安く買えるというメリットもあり、資金効率を最大にすることが可能です。そのため、「信用の売りができて初めて一人前」とする人もいますが、それはうまくいった場合だけです。
信用の売りには、買いと違い逆日歩が付く場合もあります。また、現引きして塩漬けにすることができませんし、損が無限大に拡大するリスクもあります。私は信用の売りはやらないことにしています。