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回転扉政局になるのか 借り物
首相、今夏退陣の意向=2次補正・特例公債法案めどに―民主幹部に表明
菅直人首相は4日夜、民主党の石井一副代表と首相公邸で会談し、「今は復旧のために最大限努力し、一定のめどが付けば職を辞したい」と述べ、東日本大震災からの復旧対策に道筋が付いた段階で退陣する意向を明言した。首相は具体的な時期には言及しなかったが、政権中枢では今夏までの早期退陣で事態を収拾する動きが拡大。首相はこれ以上の混乱を回避するためには退陣を明言する必要があると判断したとみられる。党内では今後、「ポスト菅」をめぐる動きが加速しそうだ。
首相は2日の段階では、東京電力の工程表で来年1月が目標とされる福島第1原発の原子炉安定化まで政権を担う考えを示唆していた。しかし、4日の石井氏との会談では、政権の重要課題として2011年度第2次補正予算編成や特例公債法案の成立を挙げつつ、原発事故収束には触れなかった。石井氏は会談後、「首相は(地位に)恋々としがみつくことは考えていない」と語った。
民主党の安住淳国対委員長は記者団に「首相は早晩、重大な決断をすると思う。夏を区切りにするというのは一つある」と指摘。首相退陣と引き換えに、11年度予算執行に不可欠な特例公債法案などの成立へ野党の協力を取り付けたいとの考えを示した。
また、首相を支える立場である枝野幸男官房長官と岡田克也党幹事長もそれぞれ「首相はそんなに長く居座る気持ちはない」などと発言した。
ただ、辞意を表明した首相が山積する中長期的課題に取り組むのは困難。自民党は「レームダックの首相では物事が進まない」としており、退陣の時期が早まる可能性もある。