25日に米国商務省センサス局が発表した4月の耐久財受注統計を見ると、新規受注の基調が予想以上に弱まりました。
季節調整後の新規受注は前月比で-3.6%と、コンセンサスであった2.5%の減少幅を上回っています。
原指数の前年同月比は9.2%伸びているのですが、図が示すように勢いが弱まったことが鮮明に示されています。
統計に含まれる出荷と在庫を用いて、耐久財の在庫循環モメンタムを作成すると、次のようになっています。底打ちの基調を強めていただけに、多少意外性のある弱さを見せたことが気になります。
この耐久財受注統計は、2週間後に発表される「出荷、在庫、受注統計」の一部を構成しており、全製造業の動きを先行的に示すことから、米国株式市場の頭を抑える要因の一つとなりますので警戒する必要がありそうです。
ただし内訳を見ると、受注統計の基調を弱めたのは、通信機器と軍事用資本財の落ち込みが大きいようです。特に軍事用の下落が目立っていますので、特殊要因と見てもよさそうな気がしています。
したがって、警戒の必要はあるのですが、必要以上に神経質になることはないと考えています。
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